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2023.06.29 上場

なぜ上場準備に税理士が必要なのか?理由とその役割を解説

なぜ上場準備に税理士が必要なのか?理由とその役割を解説

上場準備をしている企業にとって、税理士は重要な役割を果たします。この記事では、上場準備において、税理士が担う役割とメリットを分かりやすく解説しています。

これから上場を検討されている方には必見の内容となるので、最後までご覧になってみてくださいね。

上場準備で税理士が果たす役割とは?

上場準備で税理士が果たす役割とは?

上場準備は、多くの企業にとって大きな挑戦となる一方で、事業拡大やブランド力向上への大きなステップでもあります。その過程においては、財務や税務についての深い知識と経験が求められるため、専門家の助けが必要となります。

ここでは、税理士が果たす役割とその重要性について解説します。

上場準備の基本的な流れ

上場準備は、財務諸表の整備、内部統制の構築、事業計画の作成、上場申請という一連のステップから構成されます。これらのプロセスは、企業のビジネス戦略や財務状況を詳細に検証するとともに、法令遵守やリスク管理の観点からも重要です。

税理士の役割とその重要性

税理士は、企業の財務状況の評価、税務調査の対応、税務リスクの評価と管理、税務計画の策定など、上場準備の各フェーズにおいて重要な役割を果たします。

また、税法の変更に対応したアドバイスや、税務署とのコミュニケーションを通じて、上場企業が税務問題を適切に管理するためのサポートも行います。

税務調査:上場前の重要なステップと税理士の役割

税務調査:上場前の重要なステップと税理士の役割

実は上場準備を進めている段階で、税務調査が入る可能性は高いです。ここでは、上場準備中の税務調査で、税理士が果たす役割について詳しく見ていきましょう。

税務調査の目的とその流れ

税務調査の主な目的は、過去の取引が適切に記録され、法令に準じた税金が納付されているかを確認することです。具体的な流れとしては、税務申告書の確認、会計帳簿や契約書等の書類の検査、企業の事業内容や取引の詳細な説明、そして調査結果の報告というステップが含まれます。

税理士による税務調査のサポート

税理士は税務調査に対応するための専門的な知識と経験を持っており、そのアドバイスは企業にとって極めて価値あるものです。税理士は税務調査の流れをスムーズに進めるための戦略を提供し、また税務調査で明らかになった問題に対して、適切な解決策を提案します。

上場審査における税理士の関与

上場審査における税理士の関与

上場審査は、企業が上場の資格を得るための重要なプロセスであり、税理士はその過程で重要な役割を果たします。具体的にはどのような貢献があるのでしょうか。

上場審査のプロセスと要件

上場審査は、証券取引所により行われ、企業の財務状況、内部統制、事業計画等が審査されます。この審査に合格するためには、適切な財務報告と法令遵守、そして強固な経営基盤が求められます。

税理士による審査への貢献と支援

税理士は、上記の審査要件を満たすための具体的なアドバイスとサポートを提供します。特に、適切な財務報告の作成や、税法遵守に関するアドバイスは、審査合格に向けて必須です。また、税理士は審査過程で発生する問題の解決にも一役買います。

財務健全性確保のための税理士の役割

上場企業となるためには、堅実な財務管理が求められます。その一環として、税理士の役割はどのように重要なのでしょうか。

会社の財務健全性評価の要素

財務健全性の評価には、損益状況、キャッシュフロー、資本構成、債務負担度など、多くの要素が考慮されます。これらの要素はすべて、企業の財務状況を正確に理解し、適切な経営判断を行うために不可欠です。

税理士による財務アドバイスと対策

税理士は、企業の財務健全性を維持するための戦略的なアドバイスを提供します。たとえば、効果的な税務計画を策定したり、税金の節約策を提案したりします。また、企業の財務報告が正確で信頼性が高いことを確認し、潜在的な問題を早期に発見する役割も果たします。

税務リスク管理と税理士の対応策

税務リスク管理と税理士の対応策

上場企業になると、税務リスクの管理がさらに重要となります。その理由と、税理士がどのように対応するのかを見ていきましょう。

主要な税務リスクとその影響

主要な税務リスクには、税金の計算ミス、税法遵守の不備、税務調査による追徴税等があります。これらのリスクが発生すると、企業の財務状況に大きな影響を及ぼすだけでなく、企業の評価や株価にもネガティブな影響を及ぼす可能性があります。

税理士によるリスク管理の具体的な戦略と対策

税理士は、これらの税務リスクを予防・管理するための具体的な戦略と対策を提供します。例えば、適切な税務計画を策定することでリスクを最小限に抑えたり、税法の変更に迅速に対応することで遵守の不備を防いだりします。また、税務調査に対する適切な対策も提案します。

上場後の税務戦略と税理士の役割

会社設立時・設立後にかかる税金とは?

上場後も、税務戦略は企業経営における重要な要素となります。ここでは、その具体的な内容と税理士の役割を見ていきましょう。

上場企業が直面する税務課題

上場企業となると、国内外での事業展開に伴う税制の違い、複雑化する取引形態による税務リスク、企業価値の最大化と税負担の最小化のバランスなど、多様な課題に直面します。これらを適切に管理するためには、深い知識と経験が必要となります。

税理士による上場後の税務戦略支援

税理士は、これらの課題に対する戦略的なアドバイスを提供します。たとえば、国際税務についての専門的な知識を活用して、海外展開に伴う税務リスクを管理したり、最新の税制変更に対応した税務計画を策定したりします。また、企業価値の最大化と税負担の最小化のバランスを考えたアドバイスも提供します。

まとめ:税理士と上場準備の深い関連性

ここまで見てきたように、上場準備というプロセスは税理士の専門的な知識と経験に深く依存しています。上場に向けての準備、税務調査、上場審査、そして上場後の税務戦略など、各ステップにおいて税理士は企業に対し重要な支援を提供します。

企業が上場を成功させ、その後も持続的な成長を達成するためには、税理士との強いパートナーシップが不可欠です。税理士は、企業のビジネスモデルや戦略を深く理解し、それに基づいた最適な税務戦略を提案します。そのため、税理士はただの「税金の専門家」ではなく、企業の成長をサポートする重要なパートナーと言えるでしょう。

また、こちらの記事「税務アドバイザリーと税務顧問の違いとは?それぞれの業務内容・メリットを解説」で、税務アドバイザリーと税務顧問の違いを解説しています。あわせて参考にしてみてください。

この記事の監修者
山田 直輝
税理士公認会計士行政書士
2009年公認会計士試験に合格、その後、Deloite Touche Tohmatsu(有限責任監査法人トーマツ)に入所し、メーカー、サービス業、学校、商社等の上場一部企業の会計監査や内部統制監査を行う。監査班では、監査の主任業務を経験した。その後、アドバイザリー部門に部署異動をして、ベンチャー企業支援、賠償業務算定の構築や上場支援業務、企業リスクにおけるリスクマネジメント業務を行う。上場は、リクルートの上場経験を有する。2015年に独立して、ストラーダ税理士法人を設立。「敷居が高くて堅苦しい」税理士のイメージを払拭し、「初めての方でも馴染みやすい」税理士でいることをモットーにしている。趣味は、愛娘と遊ぶこと。
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