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2025.09.2 古物商

古物商の開業方法は?許可の要件と申請の流れを解説

古物商の開業方法は?許可の要件と申請の流れを解説

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中古品の買い取りや、販売を、事業として始めるときは、「古物商許可」が必要です。リサイクルショップや、中古ブランド品の販売、ネットでの中古品の転売など、事業として中古品を扱うときは、許可を得ないまま営業すると、法律に違反するおそれがあります。

この記事では、古物営業法の条文と、警視庁の公表情報をもとに、古物商の許可が必要な場合、申請の手続きと、許可の基準、開業後に守るべきルールを、整理します。副業として、中古品の転売を考えている方も、確認しておきたい内容です。

なお、法令や手続きは、改正されることがあります。この記事は、2026年10月時点の公表情報をもとにしています。申請の前に、必ず、営業所を管轄する警察署や、公安委員会の最新の案内を、ご確認ください。

古物とは、古物商とは

古物とは、古物商とは

古物営業法第2条によると、「古物」とは、一度使用された物品、使用されない物品で使用のために取引されたもの、またはこれらの物品に幾分の手入れをしたものをいいます。鑑賞的美術品や、商品券、乗車券、郵便切手などの証票類も含まれます。

古物営業とは、古物を売買し、交換し、または委託を受けて売買、交換する営業です。ただし、古物を売却するだけ、または自分が売却した物品を、その相手方から買い受けるだけの営業は、古物営業に含まれません(同法第2条第2項第1号)。

古物商とは、都道府県公安委員会の許可を受けて、古物営業を営む者をいいます。

古物商許可が必要な場合

古物商許可が必要な場合

古物営業法第3条によると、古物を売買、交換する営業(古物商)や、古物市場を経営する営業を営もうとする者は、都道府県公安委員会の許可を受けなければなりません。許可が必要になる、主な例は、次のとおりです。

  • 中古品を買い取り、売る事業(リサイクルショップ、中古ブランド品店、古着店、中古本の販売など)
  • フリマアプリや、ネットオークションなどで、中古品を、買い取った(仕入れた)うえで、販売する
  • 中古品の交換を、事業として行う
  • 中古品の売買の、委託を受けて、売買する

許可が不要なケースの例

古物営業法の定義から、次のような場合は、古物営業に当たらないと整理されています。

  • 自分が使っていた不用品を、売却するだけの場合(古物を売却することのみを行う場合)
  • 自分が売却した物品を、その売却の相手方から、買い戻す場合

ただし、営利目的で、繰り返し仕入れて、売るような場合は、許可が必要になる可能性があります。判断に迷う場合は、警察署の窓口で、確認してください。

許可の基準(欠格事由)

許可の基準(欠格事由)

古物営業法第4条によると、公安委員会は、許可を受けようとする者が、次のいずれかに該当する場合は、許可をしてはなりません。

欠格事由(主なもの)
破産手続開始の決定を受けて、復権を得ない者
拘禁刑以上の刑に処せられた者や、一定の罪(古物営業法の罪、刑法の窃盗、背任、遺失物等横領などの罪)で罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から、5年を経過しない者
集団的に、または常習的に、暴力的不法行為などを行う、おそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者
暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の、命令・指示を受けた者で、受けた日から3年を経過しないもの
住居の定まらない者
古物営業の許可を取り消され、取消しの日から5年を経過しない者

上は、条文の主なものを、整理したものです。全ての欠格事由は、古物営業法第4条で、確認してください。法人の場合は、役員なども、審査の対象となります。

営業所と、管理者

営業所と、管理者

主たる営業所の所在地の、公安委員会に申請

古物営業法第5条によると、許可を受けようとする者は、その主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会に、許可申請書を提出します。申請書には、氏名や、住所、営業所の名称と所在地、取り扱う古物の区分、管理者の氏名と住所などを記載します。

管理者の選任

同法第13条によると、古物商は、営業所ごとに、業務を適正に実施するための責任者として、管理者を1人選任しなければなりません。次のいずれかに該当する者は、管理者になることができません。

  • 未成年者
  • 欠格事由(同法第4条第1号から第7号まで)のいずれかに該当する者
  • 心身の故障により、管理者の業務を適正に実施することができない者として、国家公安委員会規則で定めるもの

古物商は、管理者に、取り扱う古物が不正品かどうかを、判断するために必要な、知識、技術または経験を、得させるよう、努めなければなりません。

申請の手続き(警視庁の案内)

申請の手続き(警視庁の案内)

警視庁(東京都)の案内によると、申請の主な内容は、次のとおりです。

項目 内容
申請先 主たる営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全担当課(防犯係)
手数料 19,000円
標準処理期間 40日(行政庁の休日は含まない)

手数料や、標準処理期間は、都道府県によって異なる場合があります。営業所の所在地の、都道府県の案内を、確認してください。

主な必要書類

警視庁の案内によると、個人の場合と、法人の場合で、次のような書類が、必要です。

区分 主な必要書類
個人 許可申請書、略歴書、本籍(外国人は国籍等)が記載された住民票の写し、誓約書、身分証明書(いずれも、本人と、営業所の管理者の両方分)
法人 定款、登記事項証明書、略歴書・身分証明書など(役員全員と、営業所の管理者の分)
インターネットで古物を販売する場合 URLの使用権限を示す資料など(該当する場合)

書類の種類や、記載の方法は、都道府県の案内や、様式で確認し、不備のないように、準備しましょう。

許可後の標識の掲示

古物営業法第12条によると、古物商は、営業所ごとに、公衆の見やすい場所に、国家公安委員会規則で定める様式の標識(古物商プレート)を、掲示しなければなりません。また、インターネットで営業する場合などは、氏名や許可証の番号などを、公衆の閲覧に供する必要があります。

開業後に、守るべきルール

開業後に、守るべきルール

1. 営業の制限(古物営業法第14条)

古物商は、その営業所、または取引の相手方の住所もしくは居所以外の場所で、古物商以外の者から、古物を受け取って、買い受けることなどは、できません。ただし、仮設店舗で営業する場合に、あらかじめ、その日時と場所を、公安委員会に届け出たときは、この限りではありません。

2. 相手方の確認(同第15条)

古物商は、古物を買い受け、または交換しようとするときは、相手方の真偽を確認するため、相手方の住所、氏名、職業および年齢を確認するなどの措置をとらなければなりません。ただし、対価の総額が国家公安委員会規則で定める金額未満の取引など、一定の場合は、この措置を要しないとされています。

3. 帳簿への記載(同第16条)

古物商は、古物を受け取り、または引き渡したときは、その都度、取引の年月日、古物の品目および数量、古物の特徴、相手方の住所・氏名・職業・年齢、確認の措置の区分を、帳簿などに記載し、または電磁的方法により記録しておかなければなりません。

4. 帳簿の保存(同第18条)

古物商は、帳簿などを、最終の記載をした日から3年間、営業所に備え付けて保存しなければなりません。帳簿などを、き損したり、亡失したりしたときは、直ちに、営業所の所在地の所轄警察署長に、届け出る必要があります。

5. 品触れへの対応(同第19条)

警察から、盗品などの「品触れ」を受けたときは、到達の日付を記載し、その日から6か月間、保存しなければなりません。品触れに相当する古物を、所持している場合などは、直ちに、警察官に届け出る必要があります。

無許可営業などの、罰則

無許可営業などの、罰則

古物営業法には、罰則が、定められています。同法第31条によると、許可を受けずに、古物商などの営業を営んだ者や、偽りその他不正の手段により許可を受けた者などは、3年以下の拘禁刑、または100万円以下の罰金に処するとされています。また、同法第32条によると、営業の制限(第14条第1項)に違反した者は、1年以下の拘禁刑、または50万円以下の罰金に処するとされています。

許可を受けずに、知らないまま営業を続けてしまうと、重い処分を受けるおそれがあります。中古品の転売を、事業として行うかどうか、迷う場合は、早めに、警察署の窓口や、専門家に、相談してください。

取り扱う古物の区分

取り扱う古物の区分

許可の申請では、営業所ごとに、取り扱おうとする古物の区分を、記載します(古物営業法第5条)。古物の区分は、国家公安委員会規則で定められており、美術品類、衣類、時計・宝飾品類、自動車、自動二輪車及び原動機付自転車、自転車類、写真機類、事務機器類、機械工具類、道具類、皮革・ゴム製品類、書籍、金券類の13品目です。

自分が、どの区分の古物を扱うのかを、あらかじめ決めておくと、申請の準備が進みます。取り扱う区分を、後から追加する場合は、変更の手続きが必要です。

開業後の、経理と税務

開業後の、経理と税務

古物商として開業した後も、通常の事業と同じように、帳簿をつけ、確定申告などを行います。古物営業法で義務づけられた、古物台帳(取引の記録)と、会計の帳簿は、目的が異なります。両方を、きちんと整えておく必要があります。

  • 仕入れ(買い取り)と、売上を、記録し、領収書や、取引の証拠を、保管する
  • 在庫(古物)の管理を、日頃から行う
  • 個人事業主の場合は、開業の届出や、青色申告の承認申請などを、期限までに行う
  • 消費税の課税事業者になる場合は、仕入れの消費税の扱いなどを、確認する

開業までの、おおまかな流れ

開業までの、おおまかな流れ

手順 内容
1 営業の形態(店舗、ネット販売、出張買取など)と、取り扱う古物の区分を、決める
2 営業所(店舗、事務所、自宅など)を確保する。使用権限を示す資料を準備する
3 管理者を選任し、本人と管理者が、欠格事由に該当しないかを、確認する
4 必要書類を、そろえて、営業所を管轄する警察署に、申請する(手数料を納付する)
5 審査を受ける(標準処理期間は、東京都の場合40日)
6 許可証の交付を受け、標識(古物商プレート)を掲示して、営業を開始する

個人事業主として開業する場合は、税務署への開業の届出も、必要です。法人として開業する場合は、会社の設立の手続きも、あわせて行います。会社設立の流れは、別の記事「会社設立の流れを解説!手順と設立後に必要な手続き」で、解説しています。

開業のときに、気をつけたいこと

開業のときに、気をつけたいこと

  • 許可を受ける前に、古物営業を始めると、法律違反となるおそれがある
  • 許可は、営業所の所在地を管轄する公安委員会が、行う。営業所を、移転する場合や、都道府県をまたいで営業する場合の手続きは、事前に確認する
  • 賃貸物件を、営業所とする場合は、使用が認められているかを、大家に確認する
  • ネットでの販売を行う場合は、URLの届出などが、必要になる場合がある
  • 帳簿や、本人確認の記録を、日頃から、漏れなく残す
  • 仕入れ先や、取引の内容について、盗品でないかを、確認する習慣をつける

よくある質問

よくある質問

Q1. 副業で、中古品の転売をする場合も、許可が必要ですか?

中古品を、買い取って、売る営業を、事業として行う場合は、副業でも、許可が必要になる可能性があります。自分で使った不用品を、売るだけの場合は、古物営業に当たらないと、整理されています。判断が難しい場合は、警察署に確認してください。

Q2. 許可を取るのに、どれくらいの期間が、かかりますか?

警視庁の案内では、標準処理期間は40日(行政庁の休日は含まない)とされています。書類の不備があると、さらに、時間がかかる場合があります。余裕をもって、申請してください。

Q3. 自宅を、営業所にできますか?

営業所として使用する権限があり、要件を満たせば、自宅を営業所とすることが、可能な場合があります。賃貸住宅の場合は、使用の承諾などが、必要になる場合があります。詳しくは、警察署に、確認してください。

Q4. 許可の費用は、どれくらいですか?

警視庁(東京都)の手数料は、19,000円です。これとは別に、住民票や、登記事項証明書などの、書類の取得費用が、かかります。専門家に依頼する場合は、報酬も、必要です。

古物商の開業のご相談はストラーダグループへ

古物商の開業のご相談はストラーダグループへ

ストラーダグループでは、古物商の許可申請や、開業時の会社設立・税務のご相談を、専門家が、お受けしています。許可の要否の確認、必要書類の準備、開業後の経理や、税務まで、状況に合わせて、サポートします。初回のご相談は無料です。お気軽にご相談ください。

※本記事は、2026年10月時点の情報をもとに作成しています。法令や手続きは変更されることがあるため、申請の前に、警視庁などの公式情報をご確認ください。

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この記事の監修者
星野 隆介
税理士行政書士
2010年中央大学商学部卒業後、大手医薬品メーカーへドラッグストア向け商品の営業職として入社。大学の先輩(山田)の影響を受け、2014年より公認会計士試験の勉強に専念し、2016年公認会計士試験に合格。KPMG(有限責任あずさ監査法人)に入所。KPMGでは主に横浜地域に根付いたメーカー、サービス業等の一部上場会社の法定監査やIFRS監査に従事。その後、2019年にストラーダグループに参画。クライアントの声に対して丁寧に向き合い、共に課題解決することをモットーとしている。趣味は、愛娘と遊ぶこと、野球観戦、音楽イベントでお酒を飲むこと。
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