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2024.06.21 M&A

【公認会計士解説】M&A成功の鍵 – 高く売るためのポイント5つ

M&Aは一度きりの大きな決断です。だからこそ、可能な限り高く売りたいというのは当然の願いです。しかし、初めてのM&Aではどうすれば高く売れるのか分からないことが多いでしょう。そこで、M&Aを成功させるための5つのポイントについて解説します。

1. 自社の価値を高く評価してくれる買い手を見つける

同じ会社でも、買い手によって価値の評価が異なります。買い手が感じる価値は、将来の利益やシナジー効果によって変わります。そのため、自分の会社に高い価値を感じてくれる買い手にターゲットを絞り、売り込むことが重要です。これはマーケティングのターゲティングと同様の考え方で、無計画に買い手を探しても高く売れることはありません。

2. 買い手が自信を持って将来の利益を予測できるようにする

買い手は、将来の利益を予測して価値を判断します。そのため、買い手が自信を持って将来利益を予測できるよう、自社の事業や財務状況を丁寧に説明することが必要です。買い手はよくわからないものには高い価格を提示しません。自社の強みや経営資源、過去の業績などを詳しく説明し、買い手が将来の経営を具体的にイメージできるようにしましょう。

3. 入札形式で複数の買い手候補を競わせる

入札形式を採用することで、複数の買い手候補に同時進行でM&Aを検討してもらい、価格を競わせることができます。これにより、買い手が最大限の価格を提示することを促し、高く売れる可能性が高まります。一方、1社ずつ順番に交渉する相対形式では、買い手がリスクを取って高値を提示することはほとんどありません。

4.強力なM&Aアドバイザーを活用する

M&Aのプロセスは非常に複雑であり、専門的な知識や経験が必要です。強力なM&Aアドバイザーを雇うことで、適切な戦略の策定、潜在的な買い手の発掘、交渉のサポートなど、全ての段階で専門的なアドバイスを受けることができます。アドバイザーは、市場のトレンドや買い手の動向を把握しており、最適なタイミングで売却を進めるための助けとなります。

具体的なポイント

アドバイザーの選定には、過去の成功事例や専門分野を確認する。

交渉や契約締結の際に、アドバイザーの意見を参考にする。

アドバイザーが持つネットワークを活用し、広範な買い手候補にアプローチする。

5. 事業の強みと成長ポテンシャルを明確にする

買い手は、将来の成長ポテンシャルや事業の強みに基づいて価値を評価します。自社の強みや将来の成長ポテンシャルを明確にし、買い手に具体的なビジョンを示すことで、高く売る可能性が高まります。具体的な成長戦略や市場での競争優位性を詳細に説明し、買い手にとって魅力的な投資先であることを示しましょう。

具体的なポイント

過去の実績や成功事例を具体的に提示する。

市場分析や競合分析を行い、自社のポジションを明確にする。

今後の成長戦略や新規事業の展開計画を示し、将来の成長可能性をアピールする。

これらのポイントを実践することで、買い手に対してより高い価値を提供し、M&Aの成功確率を高めることができます。

まとめ

今回ご紹介した3つの戦略を実行することで、M&Aで会社を高く売る可能性が大幅に高まります。初めてのM&Aを成功させるために、ぜひこの3つの戦略を頭に入れておきましょう。

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