TOP > 行政書士法人トップ > お役立ち情報 > 会社設立 > フリーランスの会社設立ガイド|法人化のタイミング・費用・手続き

会社設立 column

会社設立
2024.11.6 会社設立

フリーランスの会社設立ガイド|法人化のタイミング・費用・手続き

フリーランスの会社設立ガイド|法人化のタイミング・費用・手続き

ストラーダグループ

ストラーダグループは日本橋、水天宮前、人形町、茅場町の
税理士・社労士・司法書士・行政書士・公認会計士・FP・宅建士が在籍している士業の専門家集団です。
無料相談のご予約は下記にてお願いいたします。

無料相談予約案内

お電話から予約はこちら 0120-709-459 平日:9:00-18:00

メールお問い合わせ

LINEで予約

フリーランスとして売上が伸びてくると、「そろそろ会社を作ったほうがいいのでは」と考える方が増えてきます。法人化(いわゆる法人成り)には、税金の負担を抑えられる可能性や、取引先からの信用が高まるといったメリットがある一方で、設立費用や社会保険料、事務の手間といった負担も生まれます。

大切なのは、「なんとなく得そうだから」ではなく、自分の所得や事業の見通しに合わせて、法人化するかどうか・いつするかを判断することです。

この記事では、フリーランスが会社設立を検討するときに知っておきたいメリット・デメリット、法人化のタイミングの目安、株式会社と合同会社の費用の違い、設立の手順と届出、設立後に気をつけたい税務のポイントまでを、2026年時点の制度に沿って分かりやすく解説します。

Contents

フリーランスが会社設立を考えるタイミング

フリーランスが会社設立を考えるタイミング

フリーランス(個人事業主)が会社を設立するきっかけは、人によってさまざまです。よくあるのは次のようなケースです。

  • 売上や所得が増えて、所得税・住民税の負担が重く感じるようになった
  • 大手企業との取引で「法人でないと契約できない」と言われた
  • 従業員を雇って事業を広げたい
  • 金融機関からの融資や、出資による資金調達を考えている
  • 将来、家族や後継者に事業を引き継ぎたい

所得が800万円前後になったら検討を始める

個人の所得税は、所得が増えるほど税率が上がる累進課税です。税率は5%から45%までの7段階で、これに住民税10%が加わります。一方、法人税は中小法人であれば所得800万円以下の部分に15%の軽減税率が適用され、800万円を超える部分は23.2%です。

このため、一般には事業所得がおおむね800万円前後を超えてくると、法人化による節税効果が出やすいといわれます。ただし、実際に得になるかどうかは、役員報酬の設定や家族の状況、社会保険料の負担、経費の内容によって大きく変わります。数字だけで決めず、個人のままの場合と法人化した場合の税金・社会保険料を試算して比べることが大切です。

売上1,000万円を超えたら消費税も確認する

個人事業主は、2年前(基準期間)の課税売上高が1,000万円を超えると、消費税の課税事業者になります。一方、資本金1,000万円未満で設立した法人は、設立1期目・2期目に基準期間がないため、原則として消費税の納税義務が免除されます。

ただし、設立1期目の開始から6か月間(特定期間)の課税売上高と給与の支払額がどちらも1,000万円を超えると、2期目から課税事業者になります。また、取引先の求めでインボイス(適格請求書発行事業者)の登録をした場合は、免税の期間であっても消費税を納めることになります。「法人化すれば2年間は必ず消費税がかからない」とは限らない点に注意しましょう。

取引先・融資・採用の事情も判断材料になる

税金面だけでなく、取引条件や資金調達、採用の予定も法人化の判断材料になります。法人でないと取引口座を開けない企業や、入札の参加資格に法人格を求める発注者もあります。仕事の幅を広げたい時期に合わせて設立するのも一つの考え方です。

会社設立のメリット

会社設立のメリット

税率の差を活かして税負担を抑えやすい

法人化すると、事業の利益は法人の所得となり、法人税等がかかります。経営者は会社から役員報酬を受け取り、個人として所得税・住民税を納めます。利益を「法人」と「個人」に分けることで、個人の高い税率がかかる部分を減らせるのが大きなメリットです。

なお、中小法人の軽減税率15%は、2027年3月31日までに開始する事業年度について適用されます(所得が年10億円を超える法人は17%)。

役員報酬に給与所得控除が使える

個人事業主の所得は、売上から経費を差し引いて計算します。一方、法人から受け取る役員報酬は給与所得となるため、収入に応じた「給与所得控除」を差し引いて所得を計算できます。給与所得控除は、2025年分(令和7年分)から最低額が65万円に引き上げられています。

また、家族を役員や従業員にして、実際の仕事に見合った報酬を支払えば、所得を分散させて世帯全体の税負担を抑えられる場合もあります。ただし、勤務実態のない家族への支払いは経費として認められないおそれがあるため注意が必要です。

退職金や出張手当などを経費にできる

法人では、役員に支払う退職金を、適正な額の範囲で損金(経費)にできます。受け取る側でも、退職所得として退職所得控除が使え、税負担が軽くなりやすい仕組みです。ただし、役員としての勤続年数が5年以下の場合は、退職所得の2分の1課税が適用されないなどの制限があります。

このほか、旅費規程を整えたうえでの出張手当(日当)や、社宅の家賃の一部負担など、個人事業では使いにくい方法で経費を計上できる場合があります。

赤字を10年間繰り越せる

青色申告をしている法人は、赤字(欠損金)を最長10年間繰り越して、翌期以降の黒字と相殺できます。個人事業主の青色申告での繰越しは3年間なので、法人のほうが長く使えます。

信用力が高まり、取引や融資で有利になりやすい

法人は登記によって会社名や所在地、役員が公開されるため、取引先から見て実態を確認しやすくなります。大きな取引や継続的な契約を結びやすくなるほか、決算書を通じて経営状況を示せるため、金融機関からの融資の相談もしやすくなります。

また、会社員と同じように社会保険に加入できるので、求人の際にも「安心して働ける職場」として見てもらいやすくなります。

事業の承継や拡大がしやすい

法人は経営者とは別の存在なので、株式を引き継ぐことで事業を後継者に承継できます。新しい事業を始めるときも、同じ会社の中で部門を分けたり、別会社を作ったりと、柔軟に組み立てられます。

会社設立のデメリットと注意点

会社設立のデメリットと注意点

設立費用と毎年の固定費がかかる

会社設立には、登録免許税や定款認証の手数料などの費用がかかります(詳しくは次の章で解説します)。さらに、法人住民税の均等割は赤字でも毎年かかり、資本金1,000万円以下・従業員50人以下の法人で年7万円程度(自治体によって異なります)が目安です。

社会保険への加入が必要になる

法人は、社長1人だけの会社であっても健康保険と厚生年金保険の適用事業所となり、役員報酬を支払う場合は加入が必要です。保険料は会社と本人で折半するため、法人としての負担も含めると、国民健康保険・国民年金より負担が大きくなることがあります。

一方で、厚生年金に加入することで将来の年金額が増える、扶養家族の保険料がかからないといったメリットもあります。手取りだけでなく、保障の内容も含めて比べることが大切です。

役員報酬は自由に変えられない

役員報酬を損金にするには、原則として毎月同じ額を支払う「定期同額給与」にする必要があります。報酬額を変更できるのは、原則として事業年度の開始から3か月以内です。利益が出たからといって期の途中で報酬を増やすと、増えた部分が損金にならないため、期首の段階で年間の利益をある程度見通しておく必要があります。

経理や手続きの負担が増える

法人は、複式簿記による帳簿づけ、決算書の作成、法人税・地方税・消費税の申告が必要です。個人の確定申告より複雑なため、税理士に依頼するのが一般的で、その報酬も固定費になります。また、役員の任期満了や本店移転などの際には登記の変更も必要です。

会社のお金を自由に使えなくなる

個人事業ではお金の出し入れは自由でしたが、法人のお金は会社のものです。私的な支出を会社の経費にすることはできず、社長が会社のお金を借りた場合は「役員貸付金」として管理が必要になります。

株式会社と合同会社の違いと設立費用

株式会社と合同会社の違いと設立費用

フリーランスが法人化するときは、株式会社か合同会社を選ぶのが一般的です。主な違いは次のとおりです。

項目 株式会社 合同会社
定款認証 必要(公証役場) 不要
定款認証の手数料 資本金100万円未満:3万円(一定の要件を満たす場合は1万5,000円)
100万円以上300万円未満:4万円
300万円以上:5万円
なし
収入印紙(紙の定款) 4万円(電子定款なら不要) 4万円(電子定款なら不要)
登録免許税 資本金の0.7%(最低15万円) 資本金の0.7%(最低6万円)
役員の任期 原則2年(非公開会社は最長10年) 任期なし
決算公告 必要 不要
社会的な知名度 高い 株式会社に比べるとやや低い

定款認証の手数料が1万5,000円になるのは、資本金100万円未満の株式会社で、発起人が全員個人(自然人)で3人以下、発起人が設立時の株式をすべて引き受け、取締役会を置かない場合です。1人で会社を作るフリーランスの場合は、この要件に当てはまることもあります。

費用の目安としては、電子定款を使った場合、株式会社はおおむね20万円台、合同会社は6万円台から設立できます。このほか、会社の印鑑の作成や登記簿謄本(登記事項証明書)の取得費用などがかかります。

取引先からの信用や将来の資金調達を重視するなら株式会社、設立費用や運営コストを抑えたいなら合同会社が向いています。合同会社から株式会社へ後で変更することもできますが、そのときにも費用と手続きがかかります。

会社設立の手順と必要な届出

会社設立の手順と必要な届出

設立までの流れ

株式会社を設立する場合の主な流れは次のとおりです。

  • 会社の基本事項を決める(商号、本店所在地、事業目的、資本金、決算月、役員など)
  • 会社の実印を作成する
  • 定款を作成し、公証役場で認証を受ける(合同会社は認証不要)
  • 資本金を発起人個人の口座に払い込む
  • 法務局に設立登記を申請する(申請した日が会社の設立日になる)
  • 登記完了後、登記事項証明書と印鑑証明書を取得し、法人口座を開設する

事業目的は、今の仕事だけでなく、近い将来始める予定の事業も入れておくと、後から変更登記をする手間を省けます。許認可が必要な事業の場合は、目的の書き方が許可の要件に関わることもあるため、事前に確認しておきましょう。

設立後に提出する主な届出

会社を作った後は、税務署や自治体、年金事務所などへの届出が必要です。

届出 提出先 期限の目安
法人設立届出書 税務署 設立の日から2か月以内
青色申告の承認申請書 税務署 設立の日から3か月を経過した日と、最初の事業年度終了日のうち早い日の前日まで
給与支払事務所等の開設届出書 税務署 開設の日から1か月以内
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書 税務署 随時(給与の支払いを受ける人が常時10人未満の場合)
法人設立届(地方税) 都道府県・市区町村 自治体が定める期限まで
健康保険・厚生年金保険 新規適用届 年金事務所 事実発生から5日以内

青色申告の承認申請を出し忘れると、1期目の赤字の繰越しなどの特典が受けられなくなります。設立直後はやることが多いため、届出の期限を一覧にして管理しておくと安心です。

個人事業の廃業手続きも忘れずに

法人に事業を移したら、個人事業の廃業の手続きも必要です。税務署へ「個人事業の開業・廃業等届出書」を廃業の日から1か月以内に提出し、青色申告をしていた場合は取りやめの届出、消費税の課税事業者だった場合は事業廃止の届出も出します。インボイスの登録を受けていた場合は、個人としての登録の取消しも必要です。

また、廃業した年の分も個人の確定申告が必要です。個人で持っていたパソコンや車などを会社に引き継ぐ場合は、売買や賃貸の形をとるなど、取引の内容を明確にしておきましょう。

会社設立後に気をつけたい税務のポイント

会社設立後に気をつけたい税務のポイント

法人税の申告期限と納付

法人税の確定申告と納付の期限は、原則として事業年度の終了日の翌日から2か月以内です。決算月は自由に決められるので、繁忙期を避けたり、資金に余裕のある時期にしたりと、事業の実情に合わせて設定するとよいでしょう。

源泉徴収の義務が生まれる

法人化して役員報酬や給与を支払うようになると、会社は所得税を差し引いて(源泉徴収して)国に納める義務を負います。原則として支払った月の翌月10日までに納付しますが、納期の特例の承認を受ければ、半年分をまとめて納付できます。

また、税理士・社会保険労務士・弁護士などの士業に報酬を支払う場合も、原則として報酬額の10.21%(1回100万円を超える部分は20.42%)を源泉徴収します。司法書士への報酬は、1回の支払額から1万円を差し引いた額に10.21%をかけて計算します。一方、行政書士への報酬は、所得税法で源泉徴収の対象とされている報酬に含まれていないため、原則として源泉徴収は不要です。依頼先によって扱いが異なるので、請求書を受け取ったら確認するようにしましょう。

役員報酬と会社の利益のバランスを考える

役員報酬を高くしすぎると、個人の所得税・住民税と社会保険料が増え、会社に利益が残りません。逆に低くしすぎると、会社の利益が増えて法人税が高くなります。法人化の効果を最大にするには、事業年度の初めに年間の利益を予測し、役員報酬を決めることが重要です。

個人と法人のお金を分けて管理する

法人化した後は、会社名義の口座とクレジットカードを用意し、個人の支出と混ざらないように管理しましょう。社長個人が立て替えた経費は、領収書をもとに精算するルールを作っておくと、帳簿づけも税務調査への対応もスムーズになります。

フリーランスの会社設立でよくある質問

フリーランスの会社設立でよくある質問

資本金はいくらにすればよいですか

資本金は1円からでも会社を設立できます。ただし、資本金が少なすぎると取引先や金融機関からの信用が得にくくなることがあります。一般的には、数か月分の運転資金を目安に決める方が多いようです。なお、資本金を1,000万円以上にすると設立1期目から消費税の課税事業者になり、1,000万円を超えると法人住民税の均等割も高くなります。

売上が少なくても法人化したほうがよいですか

所得が少ないうちは、法人化しても税金の差は小さく、社会保険料や均等割、税理士報酬などの固定費のほうが大きくなることがあります。取引先から法人格を求められているなどの事情がなければ、所得がある程度増えてから検討しても遅くはありません。

年の途中で法人化してもよいですか

年の途中でも法人化はできます。その場合、その年は個人事業の期間の所得を個人で確定申告し、法人化した後の期間は法人で申告することになります。売掛金や在庫の引き継ぎ方によって、どちらの所得になるかが変わるため、事前に整理しておきましょう。

フリーランスの会社設立のお悩みはストラーダグループへ

フリーランスの会社設立のお悩みはストラーダグループへ

ストラーダグループでは、法人化のシミュレーションから、定款の作成、設立後の届出、役員報酬の決め方や毎年の申告まで、税理士と行政書士がワンストップでサポートしています。「自分の場合は法人化したほうが得なのか知りたい」という段階からでもお気軽にご相談ください。初回のご相談は無料です。

ストラーダグループ

ストラーダグループは日本橋、水天宮前、人形町、茅場町の
税理士・社労士・司法書士・行政書士・公認会計士・FP・宅建士が在籍している士業の専門家集団です。
無料相談のご予約は下記にてお願いいたします。

無料相談予約案内

お電話から予約はこちら 0120-709-459 平日:9:00-18:00

メールお問い合わせ

LINEで予約

この記事の監修者
星野 隆介
税理士行政書士
2010年中央大学商学部卒業後、大手医薬品メーカーへドラッグストア向け商品の営業職として入社。大学の先輩(山田)の影響を受け、2014年より公認会計士試験の勉強に専念し、2016年公認会計士試験に合格。KPMG(有限責任あずさ監査法人)に入所。KPMGでは主に横浜地域に根付いたメーカー、サービス業等の一部上場会社の法定監査やIFRS監査に従事。その後、2019年にストラーダグループに参画。クライアントの声に対して丁寧に向き合い、共に課題解決することをモットーとしている。趣味は、愛娘と遊ぶこと、野球観戦、音楽イベントでお酒を飲むこと。
プロフィールを見る

あなたにおすすめの記事

会社設立の資本金はいくらが最適?税金・許認可・融資から解説

2022.12.4 会社設立

会社設立の資本金はいくらが最適?税金・許認可・融資から解説

会社設立1期目の決算のとき税理士への見積もり依頼法【税理士無料相談】

2026.08.7 会社設立

会社設立1期目の決算のとき税理士への見積もり依頼法【税理士無料相談】

合同会社・株式会社設立の手順と法人設立のポイント【行政書士無料相談】

2025.07.24 会社設立

合同会社・株式会社設立の手順と法人設立のポイント【行政書士無料相談】

新着記事

インボイス登録の取りやめと免税事業者に戻る条件【税理士無料相談】

2026.10.31 消費税

インボイス登録の取りやめと免税事業者に戻る条件【税理士無料相談】

インバウンド旅行業の始め方|第3種旅行業登録の要件

2026.10.31 許認可

インバウンド旅行業の始め方|第3種旅行業登録の要件

海外在住者の相続税申告と納税管理人の役割

2026.10.31 相続税

海外在住者の相続税申告と納税管理人の役割

 

TOPへ戻る