外国人材の採用は、今や多くの企業にとって避けて通れないテーマになっています。人手不足が深刻化する中、特定技能や技人国(技術・人文知識・国際業務)といった在留資格を活用して外国人を雇用する企業は年々増加しています。
しかし、制度の内容や申請手続きは複雑で、担当者にとって「どのビザを選ぶべきか」「どんな書類が必要か」といった判断に悩む場面も少なくありません。
この記事では、2025年時点での最新情報をもとに、特定技能ビザと技人国ビザの違いや申請の流れ、必要書類、費用や期間の目安を整理しました。外国人雇用を検討している企業担当者の方が、制度を理解し、スムーズに採用を進めるための実務ガイドとして活用できる内容になっています。
Contents
特定技能・技人国ビザの概要
外国人材を採用する際に代表的な在留資格が「特定技能」と「技人国(技術・人文知識・国際業務)」です。どちらも就労が可能なビザですが、対象となる職種や要件、在留資格の更新条件などに大きな違いがあります。
特定技能とは
特定技能は、人手不足が深刻な分野で外国人が就労できるよう、2019年に新設された在留資格です。介護、外食、建設、農業など14分野で導入され、日本の労働力不足を補う仕組みとして注目されています。
特定技能の特徴は次のとおりです。
- ・現場での労働を前提とした在留資格
- ・技能実習修了者、または特定技能試験合格者が対象
- ・在留期間や家族帯同の可否は「1号」「2号」で異なる
区分 | 特徴 |
---|---|
特定技能1号 | ・最長5年の在留 ・家族帯同不可 ・介護、外食、農業など14分野 |
特定技能2号 | ・在留期間に上限なし ・更新可能 ・家族帯同が認められる ・現在は建設・造船分野のみ |
特定技能は即戦力人材を受け入れるために設けられた制度で特に介護や外食分野では外国人材が日本人と同じ現場で重要な役割を担っています。
今後も対象分野の拡大や制度の柔軟化が検討されており、企業にとって活用の機会が増えると考えられます。
技人国とは
技人国(技術・人文知識・国際業務)は、専門的な知識やスキルを活かして働く外国人に付与される就労ビザで、日本のホワイトカラー系在留資格の代表格です。正社員や専門職として長期的に雇用されるケースが多く、特定技能とは性質が異なります。
技人国の特徴は次のとおりです。
- ・大学や専門学校卒業などの学歴、または実務経験が必要
- ・専門性を活かした職種(IT、経理、通訳、マーケティングなど)での就労が中心
- ・在留資格の更新が可能で、長期雇用に適している
区分 | 主な職種例 |
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技術 | ITエンジニア、設計、機械技術者など理工系職種 |
人文知識 | 経理、人事、企画、マーケティングなど文系職種 |
国際業務 | 通訳、翻訳、語学教育、海外取引業務など |
特定技能が「人手不足の現場労働力確保」に重点を置いているのに対し、技人国は「専門性を活かした知識労働」を目的としています。
グローバル化が進む中、外国人の高度人材を活用したい企業にとって欠かせない在留資格といえます。
特定技能ビザの申請ガイド
特定技能ビザを取得する際に押さえておくべき基本的な要件と職種、申請の流れ、必要書類、期間や費用について整理します。
要件と対象職種
特定技能ビザを取得するには、外国人本人と受け入れ企業の双方に条件があります。
- 【外国人本人の要件】
- ・技能実習を修了している、または特定技能評価試験に合格している
- ・日本語能力試験(N4程度以上)に合格している場合が多い
- 【企業側の要件】
- ・適正な労働環境の整備(労働基準法などへの遵守)
- ・外国人への生活支援計画の実施
- ・入管に登録された受け入れ機関としての認定
対象となる分野は、介護、外食、建設、農業など14分野が設定されています。
申請の流れと必要書類
特定技能ビザの申請は、企業と外国人双方が準備すべき書類を整えて、入管へ申請する流れになります。
- 【基本的な流れ】
- 1.外国人が特定技能試験や日本語試験に合格
- 2.受け入れ企業が雇用契約を締結
- 3.必要書類を準備し、出入国在留管理庁へ申請
- 4.審査後、在留資格認定証明書または変更許可が交付
- 5.外国人が入国・就労開始
- 【主な必要書類(例)】
- ・在留資格認定証明書交付申請書
- ・雇用契約書の写し
- ・技能試験・日本語試験の合格証明書
- ・会社概要、決算書などの企業情報
- ・生活支援計画書
ビザ申請にかかる期間と費用
申請から許可が下りるまでの期間は、提出先や審査状況によって変動します。およその目安は以下のとおりです。
- 【期間の目安】
- ・在留資格認定証明書交付申請の場合:1〜3か月程度
- ・在留資格変更申請の場合:1〜2か月程度
- 【費用の目安】
- ・入管への申請手数料:4,000円(在留資格変更許可)
- ・行政書士に依頼する場合:10万円〜20万円程度が一般的
企業担当者は、スケジュールに余裕を持って手続きを進めることが重要です。
技人国ビザの申請ガイド
技人国ビザを取得する際に押さえておくべき基本的な要件や対象職種、申請の流れ、期間や費用の目安をまとめます。
要件と対象職種
技人国ビザの取得には、学歴や職務内容に関する要件があります。
- 【外国人本人の要件】
- ・大学または専門学校を卒業している(学士・専門士など)
- ・学歴がない場合は、実務経験(通常10年以上)が求められることもある
- ・専門性に見合った職務内容であること
- 【企業側の要件】
- ・日本で適法に設立されている法人であること
- ・外国人を雇用するにあたり、適切な雇用契約を結んでいること
- ・専給与水準が日本人と同等以上であること
申請の流れと必要書類
技人国ビザの申請も、企業と外国人双方が必要書類を整えて入管に提出します。
- 【基本的な流れ】
- 1.外国人と企業が雇用契約を締結
- 2.必要書類を準備
- 3.出入国在留管理庁へ申請
- 4.審査後、在留資格認定証明書または変更許可が交付
- 5.外国人が入国・就労開始
- 【主な必要書類(例)】
- ・在留資格認定証明書交付申請書
- ・卒業証明書や成績証明書など学歴を証明する書類
- ・職務内容を記載した雇用契約書
- ・会社概要、決算書などの企業情報
ビザ申請にかかる期間と費用
技人国ビザの申請にかかる期間と費用の目安は以下の通りです。
- 【期間の目安】
- ・在留資格認定証明書交付申請の場合:1〜3か月程度
- ・在留資格変更申請の場合:1〜2か月程度
- 【費用の目安】
- ・入管への申請手数料:4,000円(在留資格変更許可)
- ・行政書士に依頼する場合:10万円〜20万円程度が一般的
専門性を要する分、書類の不備や職務内容と学歴の不一致が原因で不許可となるケースもあるため、事前準備が特に重要です。
外国人労働者受け入れは「ストラーダグループ」にご相談ください
ストラーダグループは、税理士、公認会計士、社会保険労務士、中小企業診断士、行政書士といった多様な専門家が在籍する士業のプロフェッショナル集団です。外国人労働者の受け入れに関する労務、法務、会計の幅広い課題にワンストップで対応できる体制を整えています。
少子化や労働人口の減少により、外国人を雇用する企業は増え続けています。外国人を雇う場合には、日本人と同様に労働基準法が適用され、労災保険や雇用保険の手続き、健康保険や厚生年金といった社会保険の加入が必要となります。さらに、海外居住親族に関する添付書類のように外国人特有の追加手続きも発生します。
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