創業する際の資金調達の大きな味方となるのが創業融資です。しかし、既に借金があり、融資の申し込みを躊躇している方も多いのではないでしょうか。
今回は、借金ありで創業融資に申し込めるのかについて解説します。
なお、この記事では日本政策金融公庫の「創業融資」を念頭に置いていますが、銀行など他の金融機関でも同じだと考えてください。
創業融資は借金ありでも申し込める？
借金ありでも創業融資に申し込みできますが、審査に通らない可能性が高くなります。
創業融資の審査に落ちると、審査落ちの情報が残るため、次回の申し込みでは改善していることを明確に示さないと審査に通らなくなります。借金ありで創業融資に申し込む場合、慎重に判断することが大切です。
ただし、次のような理由で借金ありの場合は、審査への影響は少ないです。
- 住宅ローン
- カーローン
- 教育ローン
上記のように一般的な生活に必要な借金であれば、あまり気にする必要はありません。
反対に、審査に大きく影響するのが、消費者金融からの借金です。消費者金融の融資は利率が高く、通常は融資申込の第一候補にはなりません。
そのため、消費者金融からの借入がある人は、かなりお金に困っていて返済能力が低いと判断されてしまいます。
日本政策金融公庫は審査の際に、申込者の借入状況を信用情報機関に照会します。借金を隠すなど嘘をついても、必ずバレるため注意しましょう。
また、創業融資は保証人なしでも申し込み可能なのかについて、「【プロ解説】創業融資は保証人なしでも申し込みは可能なのか？」の記事で解説しています。ぜひご覧ください。
借金ありで創業融資に通りやすくする方法
借金があると創業融資の審査に通るのは難しいですが、少しでも可能性を上げるには以下の方法があります。
自己資金を増やしてから申し込む
借金がある場合でも、余裕をもって返済できるだけの自己資金があれば、審査に通る可能性が高いです。
自己資金が多ければ借り入れられる限度額も上がり、創業後の経営もスムーズに進みます。
ただし、借金を返済できるだけの自己資金を持っているなら、借金を全額返済してから申し込む方が可能性は上がるでしょう。
創業融資の際に必要な自己資金については、「【プロ解説】創業融資を申し込むときの自己資金はいくら必要？」の記事をあわせてご確認ください。
税理士経由で申し込む
税理士は日本政策金融公庫や金融機関と繋がりがあるため、税理士経由で創業融資を申し込むことが可能です。
顧問税理士が付いていると、適切な会計が行われていると判断され、審査が有利になります。
ただし、借金を問題なく返済できることが前提なので、借金残高を少なくしたり、創業後の収入の根拠を明確に示す必要があります。
まとめ
創業融資は借金ありでも申し込めますが、審査に落ちる可能性が高いです。
住宅ローンやカーローンなど一般的な生活に必要な借金であれば、大きな影響はありませんが、消費者金融からの借入がある人は、かなり厳しいでしょう。
借金ありで創業融資に申し込む際は少しでも可能性を高くするために、自己資金を増やし、税理士経由で申し込むなどの対策を取りましょう。
創業融資の相談先については、こちらの記事「創業融資の相談はどこにした方が良い？支援機関・士業をご紹介」をご覧になられてください。
