TOP > ビジネスサポートトップ > お役立ち情報 > 創業融資 > 自己資金なしの女性でも創業融資は受けられる?制度と審査のポイント

創業融資 column

創業融資
2024.03.15 創業融資

自己資金なしの女性でも創業融資は受けられる?制度と審査のポイント

自己資金なしの女性でも創業融資は受けられる?制度と審査のポイント

ストラーダグループ

ストラーダグループは日本橋、水天宮前、人形町、茅場町の
税理士・社労士・司法書士・行政書士・公認会計士・FP・宅建士が在籍している士業の専門家集団です。
無料相談のご予約は下記にてお願いいたします。

無料相談予約案内

お電話から予約はこちら 0120-709-459 平日:9:00-18:00

メールお問い合わせ

LINEで予約

「女性で自己資金がなくても、起業するときに融資を受けられるの?」というご相談をいただくことがあります。結論からいうと、自己資金がなくても創業融資を受けることは可能です。日本政策金融公庫の創業向け融資は2024年(令和6年)に見直され、自己資金の要件がなくなりました。さらに、女性の起業家は金利が低くなる特別利率の対象になります。

この記事では、自己資金と融資の関係、女性が利用しやすい創業融資の制度、融資以外の資金調達の方法、審査に通るためのポイントを、最新の制度に沿って分かりやすく解説します。

自己資金なしの女性でも創業融資は受けられる?

自己資金なしの女性でも創業融資は受けられる?

自己資金とは

自己資金とは、事業を始めるために自分で用意したお金のことです。預貯金や退職金、資産を売却して得たお金、親族から贈与されたお金などが当てはまり、出どころが通帳などで確認できることが大切です。一方で、他人から借りたお金や、出どころを説明できないタンス預金などは、自己資金として認められにくいのが一般的です。

日本政策金融公庫では自己資金の要件がなくなった

以前、日本政策金融公庫の無担保・無保証人で利用できる創業向けの融資(旧:新創業融資制度)には、創業資金総額の10分の1以上の自己資金が必要という要件がありました。しかし、2024年の見直しでこの要件はなくなり、融資限度額も3,000万円から7,200万円に引き上げられています。

そのため、制度の上では、自己資金がなくても創業融資に申し込むことができます。ただし、公庫も「自己資金は重要」としており、審査では事業計画全体の充実度が問われます。自己資金が少ない場合は、事業計画の具体性や、これまでの経験・実績でしっかりと補うことが大切です。また、融資の金額は必要な資金をもとに個別に判断されるため、自己資金がない分だけ借入れを増やせばよいというわけではありません。開業時の費用をできるだけ抑え、小さく始めて徐々に事業を広げる計画にすると、返済の負担も軽くなります。

女性だから融資を受けにくいということはない

女性の起業は融資を受けにくいと思われがちですが、性別によって審査の基準が変わるわけではありません。むしろ、日本政策金融公庫では女性の起業家を支援するため、金利が優遇される特別利率を設けています。近年は女性の起業家も増えており、支援の制度も充実してきています。大切なのは、しっかりとした事業計画を持って、自信を持って申し込むことです。

女性が利用しやすい創業融資の制度

女性が利用しやすい創業融資の制度

日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金

日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」は、新たに事業を始める人や、事業開始後おおむね7年以内の人が利用できる創業向けの融資です。

項目 内容
対象 新たに事業を始める人、または事業開始後おおむね7年以内の人
融資限度額 7,200万円(うち運転資金4,800万円)
返済期間 設備資金20年以内、運転資金10年以内(いずれも据置期間5年以内)
利率 基準利率。女性、35歳未満または55歳以上の人などは特別利率

以前は「女性、若者/シニア起業家支援資金」として独立した制度でしたが、現在はこの新規開業・スタートアップ支援資金の中で、女性や35歳未満・55歳以上の人などに特別利率が適用される形になっています。実際の利率は、融資の時期や返済期間、担保の有無などによって変わるため、公庫のホームページや窓口で最新の利率を確認しましょう。

経営者保証免除特例制度

日本政策金融公庫では、一定の要件を満たす場合に、経営者個人の保証なしで融資を受けられる「経営者保証免除特例制度」を併用できます。万が一事業がうまくいかなかったときに、個人の生活への影響を抑えられるため、子育て中の方などにとっても安心材料になります。

自治体の制度融資

都道府県や市区町村では、信用保証協会や金融機関と連携した創業者向けの「制度融資」を用意しています。自治体によっては、女性や若者などの創業を支援する融資制度を設けているほか、利子の一部や信用保証料を補助してくれる場合もあります。たとえば東京都では、女性・若者・シニアの創業を支援する融資制度と、事業計画づくりなどのサポートを組み合わせた取り組みが行われています。事業を行う地域の自治体のホームページや、商工会・商工会議所で詳しい内容を確認してみましょう。

融資以外の資金調達の方法

融資以外の資金調達の方法

創業向けの補助金・助成金

国や自治体では、創業時の費用の一部を補助する制度も設けられています。たとえば、創業間もない小規模事業者が販路開拓に取り組む場合に使える「小規模事業者持続化補助金」には創業者向けの枠があるほか、東京都など一部の自治体では独自の創業助成金を設けています。

補助金や助成金は返済の必要がない一方で、原則として後払いであり、公募期間や対象経費などの要件も細かく決められています。採択されるとは限らないため、融資と組み合わせて資金計画を立てることが大切です。

家族からの援助やクラウドファンディング

家族から資金を援助してもらう場合は、贈与なのか借入れなのかを明確にしておきましょう。年間110万円を超える贈与を受けると贈与税がかかる可能性があり、借入れの場合も、金額や返済方法を契約書にしておかないと贈与とみなされることがあります。

また、商品やサービスのファンを集めながら資金を募るクラウドファンディングも、創業時の資金調達の方法の一つです。購入型であれば、支援者へのお礼の商品を送ることで、事業のテストマーケティングにもなります。目標金額を達成した実績は、事業に対する需要を示す材料として、融資の審査で説明に使えることもあります。ただし、集まったお金は原則として事業の収入として税金の計算に含める必要がある点に注意しましょう。

創業融資を申し込むまでの準備スケジュール

創業融資を申し込むまでの準備スケジュール

創業融資は、申し込んでから融資が実行されるまでに一般的に1か月前後かかります。開業の時期から逆算して、次のような流れで準備を進めましょう。

  • 開業の6か月〜1年前:事業のアイデアを固め、自己資金の積立てや必要な資格の取得を進める
  • 開業の3〜6か月前:店舗や事務所の候補を探し、設備の見積もりを取って必要な資金を計算する
  • 開業の2〜3か月前:創業計画書を作成し、日本政策金融公庫や自治体の窓口に相談・申込みをする
  • 開業の1か月前まで:融資の実行を受け、店舗の契約や設備の購入を進める

店舗の契約や設備の購入を先に済ませてしまうと、融資が受けられなかったときに資金が足りなくなるおそれがあります。大きな支払いは、融資の見通しが立ってから行うのが安全です。

自己資金が少なくても審査に通るためのポイント

自己資金が少なくても審査に通るためのポイント

具体的で根拠のある事業計画を作る

自己資金が少ない場合ほど、創業計画書の内容が重要になります。誰に、どのような商品やサービスを、いくらで販売するのか、売上の見込みにどのような根拠があるのかを具体的に示しましょう。すでに見込み客がいる場合や、試験的に販売した実績がある場合は、計画書に書き添えると説得力が増します。

経験や準備してきたことをアピールする

始める事業に関連する仕事の経験や資格、これまでに準備してきたことは、自己資金と同じくらい大切な評価のポイントです。子育てや家事と両立しながら起業する場合は、事業にかけられる時間や、家族の協力体制なども含めて、無理なく続けられる計画であることを説明しましょう。

少しずつでも自己資金を積み立てる

自己資金の要件はなくなったものの、毎月少しずつでも積み立ててきた自己資金は、計画性や事業への本気度を示す材料になります。融資を申し込む前に、半年から1年程度、起業に向けた積立てを続けておくと、審査で有利に働くことがあります。

個人の信用状況を整えておく

クレジットカードや携帯電話料金、ローンの支払いに延滞がある場合は、審査に影響することがあります。申込みの前に、支払いの遅れがないかを確認しておきましょう。気になる点がある場合は、信用情報機関に本人開示を請求して、自分の信用情報を確認することもできます。また、税金や国民健康保険料などに滞納がある場合も審査に影響するため、申込みの前に解消しておきましょう。

女性の起業で頼れる相談窓口

女性の起業で頼れる相談窓口

起業の準備や資金調達については、無料で相談できる公的な窓口も多くあります。

  • 日本政策金融公庫の創業相談窓口:創業計画書の書き方や融資の相談ができる。女性起業家向けのセミナーを開催していることもある
  • 商工会・商工会議所:事業計画の作成支援や、補助金の申請に関する相談ができる
  • よろず支援拠点:国が各都道府県に設置している経営相談所で、売上拡大や資金繰りなどを無料で相談できる
  • 市区町村の創業支援窓口:創業セミナーや個別相談を実施している

市区町村が実施する「特定創業支援等事業」を受けて証明書を取得すると、日本政策金融公庫の融資で特別利率の対象になるほか、会社を設立するときの登録免許税が軽減されるなどの優遇を受けられる場合があります。起業を考えたら、まずは住んでいる地域や事業を行う地域の創業支援の内容を確認してみましょう。

開業後に必要な手続きと税金の基本

開業後に必要な手続きと税金の基本

融資を受けて開業した後は、税金に関する手続きも必要になります。個人事業主として開業する場合は、開業から1か月以内を目安に税務署へ「開業届」を提出します。青色申告で最大65万円の控除を受けたい場合は、開業から2か月以内に「青色申告承認申請書」を提出しておきましょう。
また、取引先からインボイス(適格請求書)の発行を求められる場合は、インボイス発行事業者の登録を検討する必要があります。登録すると消費税の申告と納付が必要になるため、売上の見込みや取引先の状況を踏まえて判断しましょう。融資の返済と税金の支払いの両方を見込んだ資金繰り表を作っておくと、開業後も安心して事業を続けられます。

女性の起業と融資に関するよくある質問

女性の起業と融資に関するよくある質問

シングルマザーでも創業融資を受けられる?

シングルマザーの方も、創業融資を利用することができます。審査で重視されるのは、事業計画の内容や返済の見通しです。生活費と事業の資金を分けて計画し、無理のない返済計画を立てることが大切です。自治体によっては、ひとり親家庭の自立を支援する制度もあるため、あわせて確認してみましょう。

専業主婦から起業する場合は?

会社勤めの経験がない場合や、ブランクがある場合でも、創業融資を受けることは可能です。習い事や趣味の活動、地域での活動などで培ったスキルや人脈が事業に生かせる場合は、具体的なエピソードとともに説明しましょう。

自宅で起業する場合も融資を受けられる?

自宅を事務所や教室として使う場合でも、創業融資を受けることはできます。自宅で営業できる許可が必要な業種もあるため、事前に確認しておきましょう。自宅の一部を事業に使う場合は、家賃や光熱費の一部を経費にできることもあります。

副業として小さく始めてから融資を受けることはできる?

会社に勤めながら副業として事業を始め、売上の実績ができてから本格的に独立する方法もあります。実績があれば、融資の審査で売上の見込みに根拠を示しやすくなります。勤務先の就業規則で副業が認められているかは、事前に確認しておきましょう。

自己資金なしの女性の起業は制度を上手に活用しよう

自己資金なしの女性の起業は制度を上手に活用しよう

2024年の見直しで、日本政策金融公庫の創業向け融資は自己資金の要件がなくなり、女性の起業家は特別利率の対象にもなるなど、女性が起業しやすい環境は整いつつあります。一方で、審査では事業計画の具体性や経験、返済の見通しが重視されることに変わりはありません。

融資だけでなく、自治体の制度融資や補助金、家族からの援助なども組み合わせながら、無理のない資金計画を立てて起業の夢を実現しましょう。

創業融資の条件については、「創業融資を受けるための条件とは?種類と審査のポイントを解説」もあわせてご覧ください。

創業融資のお悩みはストラーダグループへ

創業融資のお悩みはストラーダグループへ

ストラーダグループでは、税理士・公認会計士・中小企業診断士などの専門家が連携し、創業計画書の作成支援や融資の申込みのサポート、開業後の会計・税務まで一貫してお手伝いしています。女性の起業に関するご相談も、まずはお気軽にお問い合わせください。

ストラーダグループ

ストラーダグループは日本橋、水天宮前、人形町、茅場町の
税理士・社労士・司法書士・行政書士・公認会計士・FP・宅建士が在籍している士業の専門家集団です。
無料相談のご予約は下記にてお願いいたします。

無料相談予約案内

お電話から予約はこちら 0120-709-459 平日:9:00-18:00

メールお問い合わせ

LINEで予約

この記事の監修者
中田 卓哉
税理士公認会計士
2012年を中央大学商学部卒業し、同年公認会計士試験に合格。2013年に東証一部上場企業に入社し、単体決算、連結決算に従事。2017年にPwCあらた有限責任監査法人に入所し、メーカー、サービス業等の東証一部上場会社の法定監査、IFRS監査、米国基準監査に従事。その後、2021年よりストラーダグループに参画。クライアントを深く理解し、クライアントの立場に立ったサービス提供することをモットーとしている。趣味は、愛猫と遊ぶこと。
プロフィールを見る

あなたにおすすめの記事

これから起業する人に向けて、創業融資のメリット・デメリットを解説

2022.12.27 創業融資

これから起業する人に向けて、創業融資のメリット・デメリットを解説

2024.03.19 会社設立創業融資

事業計画書のプロフィール・略歴を書くときのポイント6選【会社設立・創業融資】

2024.06.25 創業融資

シングルマザーでも大丈夫!<創業融資>女性・若者・シニア向け制度の利用ポイント

新着記事

外資系子会社の税理士変更:本社報告と連結対応の進め方

2026.10.29 税務顧問

外資系子会社の税理士変更:本社報告と連結対応の進め方

先端設備導入計画で固定資産税を減免する方法

2026.10.29 補助金

先端設備導入計画で固定資産税を減免する方法

非上場株式の評価・贈与と事業承継の実務

2026.10.29 事業継承

非上場株式の評価・贈与と事業承継の実務

 

TOPへ戻る