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会社設立 column

会社設立
2021.06.29 行政書士法人

フリーランスとして法人化することのデメリットとは?

フリーランスとは?

政府の働き方改革により、フリーランスという労働形態が今後増えていくことと予想されます。

フリーランスとは、いわゆる自営業のことで、他の企業に所属して働くのではなく、自分で営業して仕事をとっていく働き方のことを言います。

働く時間を自由に決められる反面、営業・タスク管理・税務処理などを全て自分で行わなければならないため、会社員の時以上に大変なことも多いのが現実でしょう。

フリーランスが法人化することのデメリットとは?

副業が軌道に乗って売り上げが上がれば、会社を辞めて独立する人もいるでしょう。

さらに事業が軌道に乗れば、今後考えていく必要があるのは会社を法人化することです。

法人化をすることで、必要経費として計上できる範囲が広くなります。

他にも損失の繰越控除の期間が長くなるなど、税金面での優遇措置がたくさんあるので、事業規模を拡大する時には、法人化を検討する必要があるでしょう。

ただし、法人化することには、メリットだけではなく、デメリットもあるので注意が必要です

法人化することで生じるデメリットには、次のようなものが考えられます

【法人税が課税される】

法人税が経営者の所得税とは別に課税されるということです。

通常所得税というものは、黒字に対して課税されるものなのですが、法人税の場合は赤字になったとしても、最低限の法人税率が適用になり、それを毎年納めなければなりません。

【社会保険の加入義務】

法人化をすることで原則として社会保険への加入義務が生じます。

社会保険は会社が半分費用を負担することになりますので、会社に体力がないとこの負担がかなり重くなってきます。

当然社会保険は所得税の控除対象になりますので、課税される時にはこの分を所得から差し引くことができます

【雑務が増える】

法人化すると、決算書類の作成や帳簿義務などの会計事務が増えるという難点があります。

本業が忙しくなってきますので、こちらの雑務を全部自分でやるのは困難になることが予想されるでしょう。

そうなると、経理部を置く、税理士や会計士に依頼するなど、会計業務を本業とは別にやってもらうよう手配する必要があるでしょう。

まとめ

事業が大きくなれば、税負担も大きくなります。

そのため、経営面での無駄を省く、計上できる必要経費はしっかり計上する、などを徹底して節税対策を心掛ける必要があります。

ある程度の売り上げがある段階で法人化をすれば、節税メリットは大きくなります。

現段階で法人化することは、果たして良いのかどうか?

この点をよく考えて、法人化を検討してみましょう。

この記事の監修者
塚田 拓也
税理士公認会計士
2008年公認会計士試験に合格、その後、Deloite Touche Tohmatsu(有限責任監査法人トーマツ)に入所し、製造業、小売業、商社等の上場会社を中心とした法定監査に従事。有限責任監査法人トーマツのマネージャーまで経験した。また、監査業務を中心に、決算早期化やIFRS導入支援等のアドバイザリー業務を経験。2018年にストラーダグループに参画。「クライアントの期待を超える」「分かりにくいを分かりやすいに」をモットーに、税務支援に従事している。趣味は、月に1回行うフットサル。
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