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2026.07.30 基礎知識

GASでGoogleフォームを自動作成しChatworkと連携する方法

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問い合わせ対応や社内申請の受付を担う中で、入力フォームの作成やその後の通知作業に多くの時間を割いている事業者は少なくありません。特に複数の部署で申請フォームを個別に作成している場合、フォームの項目設計や通知の仕組みがバラバラになりやすく、対応漏れや二重対応が発生する原因にもなります。

こうした課題を解決する方法のひとつとして注目されているのが、GAS Googleフォーム 自動作成の仕組みを活用した業務フローです。Googleスプレッドシートに入力した項目情報をもとにフォームを自動生成し、送信内容に応じてビジネスチャットツールへ通知を送る流れをつくることで、フォーム管理と情報共有を一体化できます。

フォーム作成を自動化する取り組みは、規模の大小を問わず多くの事業者にとって関心の高いテーマです。担当者ごとにフォームの体裁や質問項目が異なっていると、集計作業や後工程での確認に余計な手間がかかります。あらかじめ決められたルールに沿ってフォームを生成する仕組みを整えておくことで、こうしたばらつきを抑え、業務の標準化にもつなげやすくなります。

あわせて実務で確認しておきたいのが、Chatwork API トークン 取得の手順と、GAS トリガー 設定による自動通知の仕組みです。これらは一見すると専門的な作業に思えますが、手順を押さえておけば社内の担当者でも運用できる範囲の設定です。この記事では、GASを用いたGoogleフォームの自動作成からChatwork連携までの流れと、実務上確認しておきたいポイントを整理いたします。

GASによるGoogleフォーム自動作成とChatwork連携の全体像

GAS、すなわちGoogle Apps Scriptは、Googleが提供するクラウド上のスクリプト実行環境です。スプレッドシートやフォーム、Gmail、カレンダーといったGoogleのサービスをプログラムから操作できるため、業務フローの自動化に広く活用されています。

フォーム作成の自動化においては、まずスプレッドシート上にフォームの設計情報を入力する形をとることが一般的です。具体的には、質問のタイトル、説明文、質問の種別、選択肢の内容といった項目をシートの行や列に整理し、その内容をもとにGASがGoogleフォームを生成します。担当者はフォーム作成画面を直接操作する必要がなく、シートの入力だけでフォームが用意できる点が実務上のメリットです。

質問の種別には、記述式、選択式、チェックボックス、プルダウンなど複数の形式があります。シート側でどの種別を指定するかによって、フォーム上での見え方や回答の取得方法が変わります。あわせて、その項目が回答必須かどうかを示す必須フラグの設定や、選択肢の登録方法についても、シートの記載ルールに沿って整理しておくと運用がスムーズです。

フォームが生成された後は、回答が送信されるたびにGASのトリガー機能が働き、あらかじめ指定した処理が自動的に実行されます。ここで多くの事業者が導入しているのが、回答内容をチャットツールへ通知する仕組みです。担当者はメールやフォームの管理画面を都度確認する必要がなく、必要な情報がチャット上に届く状態をつくることができます。

このように、フォームの自動作成と回答内容の自動通知を組み合わせることで、申請受付から情報共有までの一連の流れを効率化できます。次章では、Chatwork連携に必要な設定と、GASトリガーの具体的な仕組みについて確認します。

あわせて押さえておきたいのが、フォーム設計に使用するスプレッドシートの構成です。項目ごとに列を分けて管理する設計にしておくと、後から質問を追加したり、選択肢の内容を変更したりする際にも、対象となるセルが分かりやすくなります。特に複数の担当者がシートを編集する場合には、入力欄と説明欄を分けて配置しておくと、記載ミスを防ぎやすくなります。

また、フォームの自動生成にあたっては、既存のフォームを都度上書きするのか、新しいフォームとして生成するのかという運用ルールも整理しておく必要があります。運用ルールが曖昧なままだと、過去のフォームと新しいフォームが混在し、どの回答がどのフォームに紐づいているかが分かりにくくなる場合があります。あらかじめシート側にフォームの生成履歴を記録しておく運用も、実務上有効な工夫のひとつです。

Chatwork API トークンの取得とGASトリガー設定の実務ポイント

Chatwork APIトークンの取得方法

GASからChatworkへ通知を送るためには、Chatwork側で発行されるAPIトークンが必要です。APIトークンは、Chatworkの管理画面にあるAPI設定のページから取得できます。取得したトークンは、GAS側のスクリプトに設定することで、指定したルームへメッセージを送信する処理が可能になります。

APIトークンは第三者に共有しないよう管理することが望ましく、スクリプト内に直接記載する場合には、共有範囲や編集権限についても社内で確認しておきたいポイントです。あわせて、通知先となるルームのIDについても、スプレッドシート上で管理しておくと、後から通知先を変更する際に対応しやすくなります。

GASトリガーの設定手順

GASトリガーとは、特定の条件が満たされたときにスクリプトを自動実行する仕組みです。Googleフォームの場合、フォーム送信をきっかけとしてスクリプトを起動する設定が一般的です。GASの管理画面からトリガーを追加し、実行する関数とイベントの種類、対象となるフォームを指定することで、送信のたびに通知処理が走るようになります。

トリガー設定の際に確認しておきたいのが、実行対象となるフォームやスプレッドシートを誤って指定していないかという点です。特にテスト用の環境と本番用の環境を並行して用意している場合、どちらのフォームにトリガーが設定されているかを都度確認する運用が実務上望ましいといえます。

項目 テスト環境 本番環境
使用フォーム テスト用フォーム 本番用フォーム
通知先ルーム テスト用ルーム 本番用ルーム
APIトークン・シートID テスト用に設定 本番用に切り替え
運用開始タイミング 動作確認完了前 動作確認完了後

テスト環境で通知内容や送信先に問題がないことを確認したうえで、本番環境のルームIDやAPIトークン、参照するスプレッドシートIDへ切り替える流れが、誤送信を防ぐうえでのひとつの実務対応です。特に、複数の担当者が関わるプロジェクトでは、切り替えのタイミングを明確に決めておくと混乱を避けやすくなります。

あわせて、トリガーの実行状況を定期的に確認する運用も実務上役立ちます。GASの管理画面では、トリガーの実行履歴やエラーの発生状況を確認できるため、通知が届かないといったトラブルが発生した際に、原因の切り分けに活用できます。エラーが発生した場合には、画面を共有しながら状況を確認し、個別に対応する体制を整えておくと、トラブル発生時の対応がスムーズになります。

運用面で確認しておきたい注意点

GASを用いた自動化フローを継続的に運用するにあたり、いくつか確認しておきたい点があります。

スプレッドシートやスクリプトの保管場所

フォーム設計に使用するスプレッドシートやGASのスクリプトファイルが、個人のマイドライブに保存されたままになっているケースがあります。担当者の異動や退職があった場合、ファイルへのアクセスができなくなる可能性があるため、業務用の共有フォルダへ移動しておくことが実務上のポイントです。

あわせて、ファイルの編集権限や閲覧権限についても、必要な担当者のみがアクセスできる状態に整理しておくと、誤操作によるファイルの削除や上書きを防ぎやすくなります。GASファイルが誤って削除されると、トリガーの設定内容も失われるため、権限管理は継続的な運用を支える基本的な要素です。

シート名や項目名の業務用途への調整

雛形として作成したシートをそのまま利用する場合、シート名や質問の種別を示すボタン表示が汎用的な名称のままになっていることがあります。実際の業務で使用する際には、部署名や申請内容に応じてシート名を分かりやすく変更しておくと、複数の担当者が関わる場合でも迷わず入力できます。

通知文言のカスタマイズ

Chatworkへ送信される通知メッセージの文言は、GASのスクリプト内で自由に組み立てることができます。回答内容のうちどの項目を通知文に含めるか、どのような表現で担当者へ知らせるかは、業務の運用に合わせて調整可能です。運用を開始した後に文言の変更を希望する場合には、あらためて調整を依頼する形で対応できます。

よくある誤解

GASを用いたフォーム自動化については、実務の現場でいくつかの誤解が見られます。ここで整理しておきます。

  • GASの設定は専門的な知識がなければ扱えないという誤解があります。実際には、フォーム項目の入力ルールや通知設定の流れを理解していれば、プログラミングの専門知識がなくても運用に参加できる部分が多くあります。
  • APIトークンを一度設定すれば以後の管理が不要になるという誤解も見られます。トークンの管理状況や共有範囲については、継続的に確認しておくことが望ましいポイントです。
  • トリガーは一度設定すれば環境を問わず正しく動作し続けるという誤解もあります。テスト環境と本番環境を切り替えた際には、トリガーの対象が意図した環境になっているかをあらためて確認する必要があります。
  • Chatwork通知はフォームの回答内容をすべて自動的に整理してくれるという誤解もあります。通知文に含める項目や表示形式は、スクリプト側であらかじめ設計しておく必要があります。
  • フォームやスプレッドシートの保管場所はどこでも同じという誤解もありますが、個人のマイドライブに置いたままにすると、組織としての管理が難しくなる点に留意が必要です。

これらの誤解を解消し、運用ルールを組織内であらかじめ共有しておくことで、GASを活用した自動化フローをより安定して継続できます。

業務フロー全体を見直す視点の重要性

GASによるフォーム自動作成とChatwork連携は、単独の仕組みとして導入するだけでなく、業務フロー全体の中でどのように位置づけるかという視点があわせて重要です。フォームの回答が誰に通知され、その後どのような対応が行われるのかという流れを整理しておくことで、自動化の効果をより高めることができます。

例えば、社内申請の受付から承認、記録の保管までを一連の流れとして捉え、どの工程を自動化し、どの工程を人の判断に委ねるかをあらかじめ設計しておくと、運用開始後の混乱を抑えやすくなります。業務フローの分岐パターンを事前に可視化しておくことは、複数の担当者が関わる場合に特に効果を発揮します。

また、フォームの入力項目やトリガーの設定内容は、業務の変化に応じて見直しが必要になる場面もあります。定期的に運用状況を振り返り、必要に応じて項目の追加や通知内容の調整を行う体制を整えておくことが、長期的な運用の安定につながります。

加えて、業務フローを見直す際には、自動化する範囲と人が判断する範囲の線引きをあらためて確認しておくことが望ましいポイントです。フォームの回答内容によっては、通知だけでなく承認や確認といった人による判断が必要な工程が含まれる場合があります。どこまでを自動化し、どこから先を担当者の判断に委ねるかを明確にしておくことで、自動化の仕組みと人の対応が過不足なく組み合わさった業務フローを構築できます。

このような見直しの機会は、担当者が交代するタイミングや、業務量が増減するタイミングで設けると効果的です。運用開始時に決めたルールがそのまま数年にわたって使われ続けるとは限らないため、状況の変化にあわせて柔軟に調整する姿勢が実務上求められます。

専門家へ相談するメリット

GASを活用した業務自動化は、社内の担当者だけで一定の範囲まで運用できる一方、システムの設計や権限管理、業務フロー全体の整理については、専門的な知見を持つ第三者に相談することで得られるメリットもあります。

例えば、社会保険労務士は、勤怠管理や労務手続きに関する書類のやり取りを自動化する場面において、実務上どの情報を、どのタイミングで、誰に共有すべきかという観点から助言を行うことができます。フォームで収集する項目が労務関連の情報を含む場合には、個人情報の取り扱いについてもあわせて確認しておくと安心です。

また、税理士は、業務効率化によって生まれた時間をどのように経営管理や資金繰りの改善に活用するかという観点から助言することができます。日々の申請や承認作業が効率化されることで、経営者や担当者が本来注力すべき業務に時間を割けるようになる点は、税務面での経営相談にもつながる要素です。

司法書士や行政書士は、社内の申請フローの中に許認可や登記に関わる手続きが含まれる場合、その手続きに必要な書類や情報の整理について助言することができます。フォームの設計段階から、どのような情報を収集しておく必要があるかを確認しておくと、後工程での書類作成がスムーズになります。

専門家に相談する時期についても、実務上の工夫の余地があります。フォームの設計段階から相談しておくと、後から収集項目を追加する手間を減らせる場合があります。一方で、既に運用を開始している業務フローについても、途中の段階から専門家の視点を取り入れることで、見落としていた確認事項に気づくきっかけになることがあります。相談のタイミングにこだわりすぎず、必要と感じた時点で早めに相談する姿勢が実務上望ましいといえます。日頃から気軽に相談できる専門家との関係を築いておくことも、業務フロー全体を見直すうえで役立つ土台になります。

このように、業務自動化の仕組みそのものは社内で構築できる場合であっても、その仕組みが扱う情報の性質や、関連する法令上の取り扱いについては、各分野の専門家に相談することで、より安心して運用を続けられます。専門家への相談は、システムの不備を指摘してもらうためだけでなく、業務全体の設計を見直す機会としても有効です。

運用開始前に整理しておきたいチェックポイント

GASによるフォーム自動作成とChatwork連携を本番運用へ移行する前に、あらためて確認しておきたい項目を整理します。

  • フォームの入力項目と必須フラグが、実際の業務で必要な情報を過不足なく収集できる内容になっているか。
  • Chatwork通知の送信先ルームが、テスト用ではなく本番用のルームに設定されているか。
  • APIトークンとスプレッドシートIDが、本番環境の値に切り替えられているか。
  • GASのスクリプトファイルとスプレッドシートが、個人のマイドライブではなく業務用の共有フォルダに保管されているか。
  • ファイルの編集権限が、必要な担当者のみに付与されているか。
  • トリガーの設定内容が、対象とするフォームと一致しているか。

これらの項目を運用開始前にひとつずつ確認しておくことで、本番稼働後のトラブルを未然に防ぎやすくなります。特に複数の担当者が関わるプロジェクトでは、チェックリストとして共有しておくと、確認漏れを防ぐうえで役立ちます。

マニュアル整備による運用の安定化

GASを用いた自動化フローは、設定した担当者以外にも運用の考え方が共有されている状態が望ましいといえます。手順が複数の工程にまたがる場合には、操作手順を示したマニュアルやスライドを整備しておくことで、担当者が交代した場合でも運用を引き継ぎやすくなります。

マニュアルには、フォーム設計に使用するシートの入力ルール、APIトークンの取得方法、トリガー設定の手順に加えて、業務フローの分岐パターンについても図や表を用いて可視化しておくと理解が深まります。文章のみで説明するよりも、画面のスクリーンショットや簡単なフローチャートを添えることで、実際に操作する担当者が迷いにくくなります。

また、エラーが発生した際の対応手順についても、あらかじめマニュアルに記載しておくことが望ましいポイントです。どのような症状が出た場合に、どこを確認すればよいかを整理しておくことで、担当者が個別に問い合わせる前に自己解決できる範囲が広がります。

マニュアル作成にあたっては、操作の対象範囲を段階ごとに分けて説明する構成が読み手にとって理解しやすい形です。例えば、フォーム設計の段階、APIトークン取得の段階、トリガー設定の段階、本番運用への切り替えの段階というように工程を分けて記載することで、担当者は自分が今どの工程にいるのかを把握しながら作業を進められます。

あわせて、マニュアルは一度作成して終わりにするのではなく、実際の運用の中で見つかった疑問点や改善点を反映しながら更新していく形が望ましいといえます。新しく担当者が加わった際に受けた質問や、運用中に発生したエラーの内容を記録として蓄積しておくと、マニュアルの精度が徐々に高まっていきます。こうした積み重ねが、GASを活用した業務自動化を組織全体の資産として定着させることにつながります。

フォームの項目数が多い業務では、マニュアルとあわせて簡単な研修の場を設けることも有効です。実際の画面を見ながら一連の操作を体験してもらうことで、文章だけでは伝わりにくい細かな操作感を共有できます。特に、GASやスプレッドシートの操作に不慣れな担当者が含まれる場合には、こうした実践的な機会を設けることで、運用開始後の問い合わせ件数を抑えやすくなります。

まとめ|GAS活用による業務自動化を安定した運用につなげるために

GASを用いたGoogleフォームの自動作成とChatwork連携は、申請受付から情報共有までの一連の業務を効率化する手段として、多くの事業者にとって取り入れやすい仕組みです。Chatwork APIトークンの取得やGASトリガーの設定は、手順を押さえておけば社内の担当者でも対応できる範囲の作業といえます。

一方で、テスト環境と本番環境の切り替え、APIトークンやファイルの権限管理、シート名や通知文言の業務用途への調整など、運用面で確認しておきたいポイントも複数存在します。これらを事前にチェックリストとして整理し、マニュアルとしてまとめておくことで、担当者の交代があった場合でも安定した運用を続けやすくなります。

また、フォームで収集する情報の性質によっては、労務、税務、法務といった各分野の専門家に相談しながら業務フローを設計することも有効です。私たちストラーダグループでは、税理士法人ストラーダ、社会保険労務士法人ストラーダ、司法書士法人ストラーダ、行政書士法人ストラーダが連携し、業務効率化にともなう各種手続きや制度面の確認について幅広くご相談を承っております。GASを活用した業務自動化と、それに伴う実務対応について気になる点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

業務効率化への取り組みは、一度仕組みを構築して終わりというものではなく、運用しながら少しずつ改善を重ねていく性質のものです。フォームの項目や通知内容、権限管理のルールは、事業の成長や組織の変化にあわせて見直しの対象となります。定期的に運用状況を振り返る機会を設け、必要に応じて社内外の専門家の知見も取り入れながら、無理のない形で自動化の範囲を広げていくことが、長期的に見て安定した業務基盤づくりにつながります。

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この記事の監修者
山田 直輝
税理士公認会計士行政書士
2009年公認会計士試験に合格、その後、Deloite Touche Tohmatsu(有限責任監査法人トーマツ)に入所し、メーカー、サービス業、学校、商社等の上場一部企業の会計監査や内部統制監査を行う。監査班では、監査の主任業務を経験した。その後、アドバイザリー部門に部署異動をして、ベンチャー企業支援、賠償業務算定の構築や上場支援業務、企業リスクにおけるリスクマネジメント業務を行う。上場は、リクルートの上場経験を有する。2015年に独立して、ストラーダ税理士法人を設立。「敷居が高くて堅苦しい」税理士のイメージを払拭し、「初めての方でも馴染みやすい」税理士でいることをモットーにしている。趣味は、愛娘と遊ぶこと。
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