さまざまな質問に回答してくれると話題のChatGPT。かなり複雑な内容である税金の相談はできるのでしょうか。
税金は申告を間違えると追徴課税など大きな損失に繋がる可能性があるため、注意が必要です。
今回は、ChatGPTに税金の相談ができるのか、いろいろな質問をして確かめてみました。
ChatGPTとは?
ChatGPTとは、アメリカのOpen AI社が開発した、AIがチャット形式でさまざまな質問に回答してくれるサービスです。
基本料金は無料で、登録をするだけで誰でも利用できます。
ChatGPTは、Webの膨大なテキストデータを分析して回答を作成します。これまでも同様のサービスはありましたが、ChatGPTは自然な言葉遣いと回答の精度の高さが話題となっています。
ただし、回答の正しさが保証されてはいません。どのような目的で使用するにしても、使用は自己責任だと覚えておきましょう。
ChatGPTに税金の相談はできる?
ChatGPTに税金の相談ができるか聞くと、以下のような返答があります。
当然と言えば当然の回答ですが、税金の相談は多くの場合、個別具体的な答えが求められます。
続いては、もう少し具体的に条件を指定して、確定申告の必要があるかを質問してみました。
副業で50万円の利益がある場合、確定申告をする必要があるか質問したところ、上記の回答になりました。(なぜか利益が特典に変換されています)
売上から経費を差し引いた所得が20万円以下であれば、基本的に確定申告は不要です。
そのため、ChatGPTの回答はおおむね正しいですが、単語を間違えていたり、文法がおかしかったりして理解が難しい文章になっています。
現時点でChatGPTに税金を相談するには、税金の知識があり正誤を判断できる人でないと難しいと言えるでしょう。
国税庁のチャットボット「ふたば」に税金の相談はできる?
実は国税庁もChatGPTのような対話型サービスを提供しています。同じように税金の質問をしてみて、実用的なのか試してみましょう。
まずは、友達との飲食代が経費になるか質問してみました。事業に関する支出ではないので、当然経費にはできません。
国税庁のチャットボットは質問を認識できていないようなので、ChatGPTの質の高さが分かります。
その他の質問もしてみましたが、上記と同じような回答ばかりでした。税金の申告に必要な回答は得られないと考えて問題ありません。
まとめ
ChatGPTに対して税金の質問をすると、間違った内容の回答が目立ちます。
そのまま信用してしまうと、追徴課税などの不利益を被る可能性があるため、自分でファクトチェックをすることが大切です。
しかし、ファクトチェックをするにはインターネット上の記事を参考にしたり、税理士などの専門家に相談したりする必要があります。
現時点では、ChatGPTに税金の相談をするのは難しいと考えた方がいいでしょう。
ChatGPTと税理士の将来については、こちらの記事「ChatGPTで税理士の仕事はなくなるのか?税理士にしかできないことをご紹介」でも解説しているので、あわせてチェックしてみてください。