消費税の仕組み
山田前回は法人税についてざっとお話したので、今回は消費税についてお話していきます。
星野消費税ならよくわかります。馴染みがありますからね。お店などで商品を買う時に支払っている税金のことですよね?
山田その通りです!ただ、会社としての目線で見ると少し考え方が変わってきます。
まず、基本ですが、消費税は売上げが1,000万を超えると納付の義務があります。
星野また、難しいことを・・・
山田わかりやすいように、例を出してお話しますね。星野さんは、カフェを開かれましたよね?例えばコーヒー豆を仕入れますよね?いくらで仕入れますか?
星野コーヒー豆は、1キロあたり、5,000円します。消費税を入れて、5,400円ですね。
山田いい豆使っていますね!この一キロが全部はけるといくらになりますか?
星野1キロで100杯くらいです。1杯500円だから、5万円ですね。消費税を入れると5万4千円をお客さんからもらうことになります。
山田そうすると、星野さんは、3,600円消費税を預かっていますよね?
星野へ?よくわかりません。
山田星野さんは、仕入業者に5,400円払って、お客さんから5万4,000円預かっていますよね?消費税だけに焦点を当てると、400円払って、4,000円を預かっています。そのため、差し引きすると、3,600円預かっています。
星野そういうことですか。確かに預かっていました!預かっているということは、誰かに払わないといけないですね?いつ払えばいいですか?
山田その通りです。税務署に、法人税等と同様の時期である、決算月から2カ月以内に払う必要があります。
星野:わかりました。もしや、売上が1千万円を超えてなければ、この3,600円もらっちゃっていいってことですか?(笑)
(そんな、おいしい話はないか・・・)
山田その通りです!!!
星野えー!!!すごくラッキーですね!!
山田補足すると、前々期の決算が1千万円を超えているか否かで、当期にこの3,600円を税務署に払う必要があるか否かが変わります。
星野ん?私の場合は、設立1期目なので、前々期の決算はありませんよ?こういう場合はどう考えたらいいのですか?
山田その場合は、払わなくていいんですよ!やりましたね、星野さん!!
星野そうすると、この3,600円は僕が自由に使っていいんですね!!やったー!!これで一杯飲みにいけます!!
山田星野さん!!!この大事な3,600円は消費に使うのではなく、翌期の投資に使ってください!!
星野そうですよね。。。でも、3,600円を税務署に払うのは嫌ですが、1千万円を超えて税務署に払う場合でも違和感があります。
実際のところ僕は、400円の消費税を払って、4,000円の消費税を預かっています。手元には3,600円ありますが、これを僕が税務署に払ったとしても、僕の負担はゼロですよね?
山田すごいですね!そうなんですよ!!実際、消費税を払う義務は星野さんにはあるけど、実質、星野さんはなんら消費税を負担していないんです笑
星野そうすると、誰が負担してるんですか?
山田コーヒーを飲んだ人です。
星野確かにそうか!500円のコーヒーを飲んだ方は、540円を私の店に払います。彼らはこの40円を払うだけで終わりですよね。
なーんだ、消費税は会社が払うことになるから、びっくりしたけど、実は負担してないから、そんなに恐れることはないか!
山田星野さん、その油断、大変な目にあいますよ!!!
消費税は本当に怖い税金です。どんな怖さがあるかというと、この3,600円が星野さんの会社の法人口座に入れてあるという事です。法人口座にお金が入っていたらどうしますか?
星野自分のお金だと思います。というか、勘違いします。・・・そして、自由に使えるものだと思います。
山田そうです!!!!それが、怖いんです!!!!
星野急に大きい声出さないでください!!でも、怖さはわかりました。だんだん、決算書をある程度タイムリーに見る必要性がわかってきました。
まとめ
- 消費税は払う場合(前々期の売上高が1千万円を超えた場合)と払わない場合がある
- 消費税は、決算月の2か月以内に納税する