山田経理、財務と説明してきましたので、次は法務について見ていきましょう。
星野法務って聞くと何だか難しそうですね・・・。一体どんなものなのですか?
山田法務は文字通り法律です。
星野さんは営業マンの時に法務部へ契約書を扱っていたと仰っていましたよね?
今度は経営者という会社の代表として、取引先や他の関係者と契約を交わして営業活動をしていくことになるのです。契約書は事業を行う上できってもきれないので、真剣に聞いてくださいね。
星野いつも真剣に聞いてますよ!!
法務部に契約書を回したときは中々社内で通らなくて苦労した覚えがあります。それを今度は自分で作成すると考えると億劫になってきます。
山田法務は大事ですからしっかり勉強しましょう!会社や人は私たちが感じている以上に、契約でつながっているものなのです。会社経営は法務が肝心です。
星野わかりました!契約書の定型文があればそれをください!
山田星野さん。契約書はそれぞれの必要な場面によって変わるので、特にこのように書かなければならないということはないのです。
例えば売買契約の場合には、最低限、
- 対象商品
- 商品引き渡しの方法
- 時期
- 代金の額
- 支払時期
- 支払方法
- 売主買主の名前
が必要ですね。
さらに今回は契約書を作成する際のポイントと注意点をお伝えします。
収入印紙
印紙が必要な場合とその種類は、「印紙税額一覧表」で検索すると簡単に調べることが出来ますよ。
消印
消印とは収入印紙を貼った後に、契約書と印紙にまたがって押す印のことです。消印は印紙税法上の義務とされています。
タイトル
その契約書がどのような契約についてのものなのかを表すものが「タイトル」です。
前文
これは、契約書を作成するうえで必須の記載事項ではありませんが、契約の趣旨を明確のするために記載します。
訂正方法
訂正が必要な時には、訂正する箇所に二重線を引き、その近くの余白に訂正後の文字を記入します。そして訂正した文字のすぐそばに契約当事者全員で押印することも可能ですが、押印する余白がない場合には、訂正した場所の左右の余白に「○字加入 ○字削除」と記載して、全員の押印を行います。
後文
契約書の体裁を整える意味と、何通作成したのかを示す意味があります。
作成の日付
契約の成立時期が問題となった時には重要な証拠となりますので、空欄のままにしておくことは絶対に避けるべきです。
記名押印または署名押印
重要な契約書であれば、市区町村に印鑑登録をしている個人の実印や法務局に登録している法人の代表者印を使用して押印を行い、印鑑登録証明書も添付すべきです。
星野営業マンの時はなんとなくやっていたことでしたが、改めて知ると契約書はとても重要なものですね。
これからは気を付けて契約書も作成していきます。
まとめ
- 事業において、トラブルはつきものであるため、契約書は必ず作成しよう
- 最低限度の作成方法を理解しよう