セルフメディケーション税制とは?
セルフメディケーション税制は、特定の市販薬を購入した時に、医薬品の購入費の12000円を超える部分を、税金から控除できる制度です。
10万円以上の医療費が対象となる医療費控除と違って、少額でも控除の対象になるのがこの制度の特徴となっています。
この制度は医療費控除と併用することができないため、どちらかを選択して申告をすることになります。
ちなみに医療費控除は上限が200万円なのに対して、セルフメディケーション税制は上限が8万8000円と少額です。
入院などの高額医療費が発生した年は医療費控除を選んで、市販薬のみの購入で済んだ年はセルフメディケーション税制を選ぶと言ったように、使い分けをすることができます。
身近な支出の中でセルフメディケーション税制の対象となるもの
セルフメディケーション税制の対象になる医薬品は、スイッチOTC医薬品というものに限ります。
スイッチOTC医薬品とは、医療用医薬品を市販薬に転用したお薬のことを言います。
処方箋なしで購入ができ対象のお薬の箱には、OTCのシンボルマークが記載されています。
飲み薬だけではなく湿布などの外用薬も、スイッチOTC医薬品として身近なドラッグストアや薬局で販売されています。
【セルフメディケーション税制適用の条件】
この制度は適用になるのは、次の3つの条件を満たした場合です。
・購入したお薬がスイッチOTC医薬品であること。
・所得税、住民税の納税者であること。
・1年の間に、健診や予防接種などを実施していること。
この3つの内、最後の健診に関しては、特定健診やがん検診、定期健康診断のどれかを実施している場合になります。
健診や予防接種を受けた場合は証明書を発行してもらい、そちらを確定申告の時に添付する必要があります。
セルフメディケーション税制の適用方法
セルフメディケーション税制の適用は、確定申告が必要です。
確定申告の際に用意が必要な書類は、OTC医薬品のレシートや領収書です。
レシートや領収書には、次の必要事項が記載されていなければなりません。
・医薬品名
・購入金額
・対象医薬品であるという文言
・販売店の名称
・購入日
これが記載されたレシートや領収書の原本と、健診や予防接種等をした証明書を、貼付台紙に貼り付けて税務署に提出することになります。
まとめ
注意点を挙げると、セルフメディケーション税制の控除分は、所得から差し引く所得控除です。
税額控除ではありません。
あと、生計を一にする家族の分のお薬代も控除に含むことができますので、必ずレシートを保管しておきましょう。