2023年10月1日にインボイス制度が開始されました。
しかし、申請を忘れていたなどの理由で、登録していない事業者も多くいます。インボイス制度へ登録が遅れると、売上減少などの影響が発生する可能性があるため注意が必要です。
この記事では、インボイス制度の登録に遅れた場合の影響や罰則などについて解説します。
インボイス制度の登録が遅れたらどうなる?
インボイス制度の登録に遅れた場合は、適格請求書(インボイス)を発行できません。適格請求書は、インボイス制度に登録した事業者だけが発行できるためです。
例えば、10月1日までに登録が間に合わず、10月20日に登録された場合は、10月20日から適格請求書を発行できます。
インボイス制度への登録を忘れていた方は、早めに申請しましょう。インボイス制度への登録は義務ではないため、忘れていても罰則はありません。
しかし、インボイス制度に登録していないのに適格請求書を発行すると、罰則を受ける可能性があります。
適格請求書を発行する資格がない事業者が発行してしまうと、1年以下の懲役、もしくは50万円以下の罰金が課せられる可能性があります。事業者の信用も大きく傷つくため、資格のない状態での適格請求書の発行はやめましょう。
インボイス制度の登録が遅れた場合の影響
インボイス制度の登録が遅れて適格請求書を発行できないと、取引先は仕入税額控除ができません。
仕入税額控除とは、売上時に受け取った消費税から、仕入時に支払った消費税を差し引いて納税する仕組みです。
仕入税額控除ができないと税負担が増えるため、インボイスを発行できない事業者との取引を打ち切る可能性があります。
インボイス制度の登録方法
適格請求書を発行するには、適格請求書発行事業者の登録申請が必要です。
登録申請は、以下の3つの方法から選択できます。
- e-Tax
- 郵送
e-Taxを利用すれば、パソコンやスマートフォンから登録申請が可能です。ただし、e-Taxでの申請には、マイナンバーカードなどの電子証明書や利用者識別番号が必要です。
e-Taxを使用する環境を整えるのに時間がかかる場合は、書面を郵送しましょう。
申請書面は、国税庁のホームページからダウンロード可能です。申請書に必要項目を記載したら、税務署ではなく最寄りのインボイス登録センターへ郵送します。郵送先は、こちらのページに記載されています。
登録の申請をしてから、実際に登録するまでは一定の時間が必要です。少しでも早く適格請求書を発行したいのであれば、すぐに登録申請をしましょう。
まとめ
インボイス制度の登録に遅れると、適格請求書を発行できる時期も遅くなります。資格がないのに適格請求書を発行すると、1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金を課される可能性があるため注意しましょう。
また、適格請求書を発行できないと、取引先からの注文が減少する可能性があります。
インボイス制度に登録するには、e-Taxと郵送の2つの方法があります。登録を忘れていた場合は、影響を最小限にするために、すぐに申請しましょう。
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