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2026.08.12 確定申告

青色申告承認申請書を提出した際e-Taxで白色表示になる理由と確認方法

青色申告承認申請書を提出した際e-Taxで白色表示になる理由と確認方法

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e-Taxで確定申告の状況を確認していたところ、申告区分が「白色」と表示されており、実際には青色申告承認申請書を提出しているはずなのに、なぜこのような表示になるのかと疑問を持つケースがあります。青色申告承認申請書の提出から実際の申告区分が切り替わるまでには、税務署側のシステム処理が関係しており、その仕組みを正確に理解しておくことが実務上重要です。

本コラムでは、青色申告承認申請書を提出した後にe-Tax上で申告区分が「白色」と表示される理由について、制度の仕組みと実務上の確認手順を中心にまとめています。また、青色申告の取り消しや廃止の手続きについても合わせて整理しています。

Contents

e-Tax上の申告区分「白色」表示が意味するもの

e-Taxの申告状況確認画面では、申告の種類として「青色」または「白色」が表示されます。この区分は、税務署のシステムに登録されている納税者の申告区分を反映したものです。青色申告承認申請書を提出していたとしても、その申請書の処理が税務署のシステムに反映されていない場合、依然として「白色」と表示されることがあります。

このようなずれが生じる背景には、青色申告承認申請書の受付処理とシステムへの反映のタイミングがあります。申請書が税務署に届いていても、システムへの入力・確定処理が完了するまでには一定の時間を要することがあります。

青色申告承認申請書の提出と申告区分の関係

青色申告承認申請書とは何か

青色申告承認申請書は、青色申告制度の適用を受けるために税務署へ提出する届出書です。所得税法では、不動産所得・事業所得・山林所得のいずれかがある納税者が青色申告の承認を受けられると定められています。申請書を提出し、税務署長の承認を受けることによって、青色申告特別控除や青色事業専従者給与の必要経費算入、純損失の繰越控除など、複数の特典を活用できるようになります。

提出期限と適用開始年

青色申告承認申請書の提出期限は、適用を受けようとする年の3月15日までです。ただし、新規に開業した場合は、開業日から2か月以内が提出期限となります。期限内に提出された申請書に基づき、税務署長が承認した場合、その年分の確定申告から青色申告の適用を受けることができます。

申請書を提出したとしても、それだけで自動的に青色申告の適用が確定するわけではなく、税務署長による承認が前提となります。ただし実務上、不備がなく期限内に提出された申請書に対して不承認となるケースはほとんどなく、多くの場合は申請通りに承認されます。

e-Tax上の申告区分と申告書の受理状況の確認方法

e-Taxで確認できること・できないこと

e-Taxの「申告・申請等一覧」では、提出した申告書や届出書の受付状況を確認することができます。しかし、表示される「申告の種類」の区分(青色・白色)は、あくまでも税務署のシステムに登録されているその時点の区分であり、提出済みの申告書の内容を直接反映したものとは限りません。

申告書そのものが青色申告として受理されているかどうかを確認するには、受付結果のメッセージボックスにある受信通知を参照するか、申告書の控えを確認することが確実です。

また、e-Taxのメッセージボックスには、税務署からの通知や処理結果が届くことがあります。申告書の受理通知や届出書の受付確認が届いているかを定期的に確認しておくことで、手続きの状況をより正確に把握することができます。特に申告繁忙期に手続きを行った場合は、処理完了の通知が届くまでに数週間を要することもあるため、通知の到着を待ってから状況を判断することが適切な対応といえます。税務署への電話照会と組み合わせることで、より確実に状況確認が行えます。

税務署への照会手順

e-Tax上の表示に疑問が生じた場合は、所轄の税務署に直接照会することが望ましい対応です。照会の際に確認すべき主なポイントは以下のとおりです。

  • 提出済みの青色申告承認申請書が受理されているかどうか
  • システム上の申告区分が「白色」のままになっている理由
  • 申告区分の修正や更新が必要な場合の手続き内容

照会時に準備しておくと便利な情報

税務署への照会をスムーズに行うためには、以下の情報を事前に整理しておくと対応が円滑になります。

  • 納税者の氏名・住所・マイナンバーまたは税務署管理番号
  • 青色申告承認申請書の提出日・提出方法(e-Tax、書面郵送、窓口持参など)
  • e-Tax上に表示されているメッセージの内容

青色申告の取り消しと廃止の仕組み

取り消しとなる主な要因

税務署長は一定の要件に該当する場合、青色申告の承認を取り消すことができます。主な取り消し事由は、帳簿書類の備え付けや記録・保存が適切に行われていない場合、あるいは帳簿書類への虚偽記載が認められた場合などです。また、税務調査に際して帳簿書類の提示・提出を拒否した場合にも、取り消しの対象となります。

取り消しが行われた場合、税務署から通知が届くこととなっており、納税者が知らないうちに取り消しが行われているケースは通常考えにくいものです。もし取り消しの心当たりがないにもかかわらず、e-Tax上で「白色」と表示されている場合は、前述のとおりシステム上の処理タイムラグを疑うほうが実態に即している場合が多いといえます。

廃止届出書の提出が必要なケース

青色申告をやめようとする場合には、「青色申告の取りやめ届出書」を所轄税務署に提出する必要があります。この届出書を提出すると、翌年分以降の確定申告から白色申告に切り替わります。提出期限は、やめようとする年の翌年3月15日です。

廃業した場合や事業所得・不動産所得・山林所得がなくなった場合には、改めて届出書を提出しなくても実質的に青色申告の適用がなくなりますが、形式上の届出を行うことが望ましい対応です。

承認取り消しと廃止届出の違い

区分 内容 起点となる行為
承認取り消し 税務署長の職権により青色申告の承認が取り消される 帳簿不備・虚偽記載・提示拒否など
廃止届出 納税者自らが青色申告をやめる意思表示をする 青色申告の取りやめ届出書の提出

取り消しは税務署側の判断によるものであり、廃止届出は納税者側の意思によるものです。どちらの場合も、翌年以降の申告区分に影響します。e-Tax上で「白色」と表示されている場合に取り消しを疑う際は、税務署への照会で事実確認をとることが確実です。

再申請が必要になるケースとその対応

青色申告の承認が取り消された場合、再度青色申告を行うためには改めて青色申告承認申請書を提出し、税務署長の承認を受けることが必要です。ただし、取り消しを受けた翌年については、青色申告承認申請書を提出しても承認されないという制限が設けられています。この点は、取り消しが生じた際に大きく影響する制度上の規定であり、理解しておくことが望ましいといえます。

廃止届出を提出した場合は取り消しとは異なるため、再申請に際しての制限はありません。再び青色申告を行いたい場合は、適用を受けようとする年の3月15日までに再申請書を提出することで、その年分から再び青色申告の適用を受けることができます。

青色申告承認申請書の提出状況確認に関するよくある誤解

「e-Taxで白色と表示されていたら申請が無効」という誤解

e-Tax上の表示区分はあくまでシステムの登録状況を示すものであり、申告書の有効性を直接示すものではありません。システム上の区分が更新されていない場合、「白色」と表示されることがあります。この状態で慌てて再提出を行う必要はなく、まず税務署への照会で事実関係を確認することが先決です。

「確定申告書を青色で提出すれば申請書不要」という誤解

青色申告の適用を受けるためには、確定申告書の提出とは別に、青色申告承認申請書の提出が必要です。申告書の様式を「青色申告決算書」として提出したとしても、申請書が未提出であれば青色申告の承認を受けたことにはなりません。税務署では申請書の提出状況を管理しており、申請書なしで青色申告特別控除を適用した申告書は、税務署から修正を求められる可能性があります。

「一度承認されれば永続的に有効」という理解について

青色申告の承認は、取り消しや廃止届出がない限り継続して有効です。ただし、毎年の確定申告期限内に申告書を提出することが求められており、申告書の期限後提出が続いた場合には承認が取り消されるリスクがある点は確認しておきたいポイントです。

また、青色申告の特典を活用するためには、正規の簿記の原則に従った帳簿の記帳と、その帳簿書類の一定期間の保存が要件となっています。帳簿の整備が十分でない場合には、税務調査等の際に問題が生じる可能性があります。

「申請書を提出した年から青色で申告できる」という思い込みについて

青色申告承認申請書は、税務署長の承認によって効力が生じます。承認申請に不備がある場合や、期限を過ぎて提出した場合には、その年分への適用が認められません。また、申請書の提出そのものが記録に残っていないケースでは、後から提出の事実を証明することが難しくなることもあります。申請書はコピーを保管しておくか、e-Taxで提出した場合は受信通知を保存しておくことが望ましい対応です。なお、e-Taxで提出した申請書の受信通知は、メッセージボックスからいつでも確認できるため、定期的に保存状況を確かめておくことが推奨されます。

白色申告との制度上の違いを正確に理解しておく重要性

青色申告と白色申告では、記帳義務の内容や利用できる税務上の特典が異なります。白色申告でも収入・経費の記帳は義務づけられていますが、青色申告は正規の簿記の原則(複式簿記)に基づく帳簿作成が求められる点が異なります。この違いを正確に把握していないと、青色申告の承認を受けているにもかかわらず、白色申告と同様の帳簿管理で申告を行ってしまうケースが生じることがあります。

青色申告特別控除の55万円・65万円控除は、貸借対照表と損益計算書の両方を確定申告書に添付し、かつe-Taxによる申告またはe-Taxへの電子帳簿保存が行われていることが条件です。これらの要件を充足していない場合、65万円控除ではなく10万円控除の適用となります。申告区分が青色であることと、最大控除額の特典を受けることは、別途要件の充足が必要である点を理解しておきたいポイントです。税制改正により、令和9年分の確定申告から、青色申告特別控除の最高額が、帳簿データ連携などのデジタル化を進めることで、75万円に引き上げられます。

申告区分に関する実務上の確認ポイント

毎年の申告前に確認しておきたい事項

確定申告の準備段階で、e-Tax上の申告区分と実際に申請している申告方式が一致しているかを事前に確認しておくことは、実務上有効な対応です。特に以下の状況では、申告前に確認の手間をかけておくことが望ましいといえます。

  • 開業後初めて青色申告承認申請書を提出した年
  • 税務署の管轄が変わった(転居した)年
  • 過去に提出した申請書の控えが手元にない場合
  • 代理人(税理士など)を変更した年
  • e-Tax上の表示区分に変化が見られた場合

申告後に申告区分の誤りが発覚した場合の対応

申告書を提出した後に、申告区分に誤りがあったことが判明した場合の対応は、状況によって異なります。青色申告として提出すべきところを白色申告として提出してしまった場合、更正の請求によって内容を修正することが考えられますが、その前提として青色申告承認申請書の提出・承認状況を確認する必要があります。

逆に、青色申告の承認を受けていない状態で青色申告決算書を用いて申告した場合は、税務署からの指摘を受ける可能性があります。このような事態を防ぐためにも、申告書の作成前に申告区分を確認しておくことが実務上の基本的な対応として推奨されます。

複数年にわたる申告区分の管理

事業を複数年にわたって継続している場合、青色申告の承認状況が毎年どのように管理されているかを把握しておくことも重要です。特に、税理士を変更した際に過去の申告状況の引き継ぎが不十分であると、申告区分に関する情報が正確に伝わらないケースがあります。顧問税理士を変更する際は、青色申告承認申請書の提出状況や過去の申告区分についても引き継ぎ事項に含めることが望ましい対応です。

また、副業や兼業として新たに事業所得が発生した場合にも、青色申告承認申請書の提出が必要となります。給与所得以外の所得が発生した初年度は、申告の仕組みに不慣れなケースも多いため、早めに税理士への相談を検討することが有益です。

税理士に依頼している場合の確認フロー

税理士が申告手続きを代行している場合は、申告前に青色申告承認申請書の提出状況について情報共有を行うことが円滑な進行につながります。税理士はe-Taxの代理アクセス権限を持つ場合も多く、申告区分の確認や税務署への照会も含めて対応できることが一般的です。疑問点が生じた際には、担当税理士に早めに相談することが実務上の合理的な対応といえます。

申告区分に関するトラブルの多くは、早期に税務署または税理士に確認することで解消できます。手続きの状況が不明な場合でも、記録を辿れば大半のケースで事実確認が可能です。

青色申告の承認申請に関して専門家に相談するメリット

青色申告は、白色申告と比較して記帳や書類管理に一定の手間がかかる反面、税務上のメリットが相応にあります。青色申告特別控除(最大75万円)の活用、純損失の3年間の繰越控除、青色事業専従者給与の必要経費算入など、税負担の軽減につながる制度が複数用意されています。これらを適切に活用するためには、制度の要件を正確に把握した上で帳簿・申告を行う必要があります。

税理士へ相談することで期待できる対応

税理士に相談することで、以下のような対応が期待できます。

  • 青色申告承認申請書の提出状況の確認と、必要に応じた手続き対応
  • e-Taxの申告区分と実際の申告内容の照合・整合性確認
  • 青色申告特別控除や専従者給与の要件充足状況の確認
  • 税務調査への対応を見据えた帳簿整備のアドバイス
  • 申告区分の変更が必要な場合の届出書類の作成・提出サポート

特に、開業間もない事業者や、これまで白色申告で申告していた方が初めて青色申告に切り替える場合は、制度の全体像を把握しないまま手続きを進めてしまうことがあります。帳簿の記帳方法や申告書類の整備についても、早い段階から税理士に確認しておくことで、申告時の修正作業や税務署とのやり取りを減らすことができます。

帳簿整備と申告区分管理を継続するための体制づくり

青色申告の特典を安定して活用するためには、日々の帳簿記帳を継続し、証憑書類を整理して保存する体制を整えることが基本となります。帳簿の記帳方法や保存年限については、所得税法や帳簿書類の保存に関するルールに基づいて管理する必要があります。

会計ソフトやクラウド型の記帳ツールを活用することで、複式簿記の帳簿作成の手間を軽減することができます。ただし、ツールを導入するだけで帳簿管理が自動的に適切になるわけではなく、入力内容の正確性や仕訳の適切性については定期的に確認することが求められます。税理士との定期的な記帳チェックを取り入れることで、申告前の修正作業を最小限に抑えることができます。

申告区分の誤りや手続きの漏れは、早期に発見・対処することで影響を最小限に抑えられることが多いため、疑問が生じた段階で専門家に確認することが賢明な対応といえます。また、青色申告を継続的に活用していくためには、日々の記帳習慣と書類保存の徹底が基盤となります。この部分についても、税理士が具体的なアドバイスを提供することが可能です。

ストラーダ税理士法人では、青色申告承認申請書の提出確認から申告区分の整理、確定申告の代行まで、税務に関するご相談を幅広くお受けしています。e-Tax上の表示に疑問をお持ちの方や、青色申告の適切な活用方法をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。初めて青色申告に取り組む方や、手続きの流れを改めて整理したい方へも、実務に即した対応をご提案しています。

青色申告の申請・確認手続きを正確に進めるために

青色申告を継続して活用するためには、申請書の提出・承認状況の管理、帳簿の適切な記帳と保存、そして申告区分に変化が生じた際の速やかな確認対応が求められます。

青色申告の申請・管理に関するチェックリスト

以下は、青色申告の適用状況を適切に管理するための主な確認事項です。年度初めや申告準備の時期に活用することが望ましいといえます。

  • 青色申告承認申請書は期限内に提出し、控えを保管する
  • e-Tax上の申告区分は申告前に確認する
  • 表示区分と申告内容に齟齬がある場合は速やかに税務署へ照会する
  • 青色申告の特典を最大限に活用するために帳簿整備を継続する
  • 貸借対照表・損益計算書を申告書に添付し、要件を充足する
  • 帳簿書類を法定の保存期間にわたって適切に保管する
  • 転居や税理士変更時には申告区分の引き継ぎ状況を確認する
  • 疑問点は税理士などの専門家に早期に相談する

青色申告の申請・管理は、年に一度の確定申告だけでなく、日常的な記帳や書類管理の積み重ねによって成立するものです。申告区分の確認を含めた手続き管理を適切に行うことで、税務上の特典を安定して享受できる環境が整います。

申告区分の確認と手続き管理は、青色申告を正確に活用するための基本的な実務対応です。制度の仕組みを正しく理解した上で、年度ごとの申告準備を着実に進めていくことが、安定した税務管理につながります。手続き上の不明点が生じた場合は、担当の税理士や所轄税務署に確認することを検討してください。

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この記事の監修者
山田 直輝
税理士公認会計士行政書士
2009年公認会計士試験に合格、その後、Deloite Touche Tohmatsu(有限責任監査法人トーマツ)に入所し、メーカー、サービス業、学校、商社等の上場一部企業の会計監査や内部統制監査を行う。監査班では、監査の主任業務を経験した。その後、アドバイザリー部門に部署異動をして、ベンチャー企業支援、賠償業務算定の構築や上場支援業務、企業リスクにおけるリスクマネジメント業務を行う。上場は、リクルートの上場経験を有する。2015年に独立して、ストラーダ税理士法人を設立。「敷居が高くて堅苦しい」税理士のイメージを払拭し、「初めての方でも馴染みやすい」税理士でいることをモットーにしている。趣味は、愛娘と遊ぶこと。
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