確定申告の時期になると、「税務署に、行かなければならないのか」「提出は、郵送か、窓口か、それとも、インターネットか」と、迷う方は多いでしょう。近年は、インターネットを使って、自宅から申告できる「e-Tax(国税電子申告・納税システム)」を、利用する人が、増えています。
この記事では、国税庁の公表資料をもとに、確定申告を、インターネット(e-Tax)で行うメリットを、整理します。自宅から、24時間申告でき、還付が早く、添付書類を省略できるなど、書面での提出にはない、利点があります。あわせて、青色申告特別控除(65万円)との関係、準備しておきたいことも、解説します。
なお、制度や手続きは、改正されることがあります。この記事は、2026年10月時点の国税庁の公表情報をもとにしています。実際の申告では、最新の情報を確認してください。
Contents
- e-Taxとは?
- メリット1:自宅から、24時間、申告できる
- メリット2:還付が、早い
- メリット3:添付書類の提出を、省略できる
- メリット4:申告書の作成が、画面の案内で、進められる
- メリット5:青色申告特別控除(65万円)の要件を、満たせる
- メリット6:申告の内容を、あとから、確認しやすい
- e-Taxを、利用する前に、準備すること
- 書面での提出と、e-Taxの比較
- 確定申告書等作成コーナーの、使い方の流れ
- スマートフォンで、申告する場合
- e-Taxを使った、納税の方法
- e-Taxを、継続して使うメリット
- 確定申告をスムーズに進めるための、事前準備のチェックリスト
- e-Taxのメリットを、受けにくい場合
- インターネットでの確定申告に関する、よくある質問
- 確定申告のお悩みはストラーダグループへ
e-Taxとは?

e-Taxとは、国税に関する手続きを、インターネットで行える、国税庁のシステムです。確定申告のほか、法人税、消費税などの申告や、納税、各種の届出も、行えます。個人の確定申告では、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で、画面の案内に従って、金額などを入力すると、申告書が作成され、そのデータを、e-Taxで、送信できます。
メリット1:自宅から、24時間、申告できる

国税庁の案内によると、e-Taxを使うと、自宅から、申告できます。税務署まで、出向く必要がなく、移動の時間や、窓口で待つ時間が、省けます。所得税の確定申告の期間中は、24時間、提出が可能です(システムの、メンテナンスの時間を除く)。仕事や、家事で、忙しい方でも、夜間や、休日に、自分のペースで、手続きできます。
メリット2:還付が、早い

給与所得者などで、払いすぎた税金が、戻ってくる「還付申告」の場合は、書面で提出するよりも、e-Taxのほうが、早く、還付を受けられます。国税庁の資料では、e-Taxで提出した場合は、3週間程度で還付され、書面で提出した場合は、1か月から1か月半程度とされています(時期や、状況によって、異なります)。医療費控除や、住宅ローン控除などで、還付を受ける方にとっては、大きなメリットです。
メリット3:添付書類の提出を、省略できる

確定申告では、源泉徴収票や、各種の控除の証明書などの、書類を、添付して提出するのが、原則です。e-Taxでは、生命保険料控除証明書など、第三者が作成した書類は、添付を省略できます。ただし、省略した書類は、一定の期間、自宅で保管しておく必要があり、税務署から、提示や提出を求められた場合は、応じなければなりません。書類を、郵送する手間や、コピーの手間が、減ります。
メリット4:申告書の作成が、画面の案内で、進められる

国税庁の「確定申告書等作成コーナー」では、画面の案内に従って、金額などを入力すると、税額などが、自動で計算され、必要な付表や、明細書も、自動で作成されます。作成したデータは、そのまま、e-Taxで送信できます。税法の知識が、あまりなくても、迷わずに、申告書を作れる仕組みです。
メリット5:青色申告特別控除(65万円)の要件を、満たせる

個人事業主や、フリーランスなど、青色申告をしている方にとって、重要なメリットが、青色申告特別控除です。国税庁のタックスアンサーによると、正規の簿記の原則により記帳し、貸借対照表と、損益計算書を、確定申告書に添付して、期限内に提出している場合は、最高55万円の控除を、受けられます。さらに、電子帳簿保存、またはe-Taxによる電子申告を行っている場合は、最高65万円の控除が、受けられます。
つまり、e-Taxで申告することで、控除額が、55万円から、65万円に増えます。差額の10万円分、所得が減るため、所得税や住民税が、軽くなります。ただし、確定申告書、貸借対照表、損益計算書などは、イメージデータでは、送信できません。また、税務署に設置されたパソコンでは、青色申告決算書のデータを、e-Taxで送信できない場合があるため、自宅などから、送信する必要があります。
控除の違いのまとめ
| 控除額 | 主な要件 |
|---|---|
| 最高65万円 | 正規の簿記による記帳、貸借対照表と損益計算書の添付、期限内の提出、さらに、電子帳簿保存またはe-Taxによる電子申告 |
| 最高55万円 | 正規の簿記による記帳、貸借対照表と損益計算書の添付、期限内の提出 |
| 最高10万円 | 上記以外の青色申告者 |
メリット6:申告の内容を、あとから、確認しやすい

e-Taxで送信すると、受信通知が、送られ、申告書を、提出したことを、確認できます。送信したデータは、保存しておくことができ、のちに、内容を確認したり、翌年の申告の、参考にしたりできます。書面で提出した場合に、控えを、保管する手間も、省けます。
e-Taxを、利用する前に、準備すること

マイナンバーカードの準備
国税庁の案内によると、e-Taxで申告するには、マイナンバーカード方式のほか、「ID・パスワード方式」がありますが、国税庁は、令和7年10月1日から、ID・パスワードの新規発行を、停止しています。既に、届出をしている人は、引き続き、利用できますが、令和9年分の確定申告からは、利用できなくなる予定とされています。これから、e-Taxを使う場合は、マイナンバーカード方式の利用が、前提になります。
マイナンバーカード方式では、マイナンバーカードを使って、マイナポータルや、e-Taxのホームページから、e-Taxに、ログインします。事前に、e-Tax用のIDを、税務署で受け取る手間や、電子証明書の、事前登録は、不要とされています。
パソコン、またはスマートフォンの準備
マイナンバーカードを、読み取るための、ICカードリーダライタ、または、対応するスマートフォンが、必要です。対応機種や、読み取りの方法は、国税庁の案内で、確認してください。
必要な書類と、データの準備
源泉徴収票、控除の証明書、売上や経費の資料など、申告に必要な書類を、手元に用意しておきます。マイナポータル連携を使うと、一部の控除証明書のデータを、自動で取り込める場合があります。
書面での提出と、e-Taxの比較

確定申告の提出方法には、e-Taxのほかに、書面を、税務署の窓口に持参する方法や、郵送する方法があります。主な違いを、整理します。
| 項目 | e-Tax | 書面(持参・郵送) |
|---|---|---|
| 提出の場所 | 自宅など、インターネットのある場所 | 税務署の窓口、または郵送 |
| 提出できる時間 | 確定申告期間中は、24時間 | 窓口の開庁時間、または郵便の締切 |
| 還付の時期(目安) | 3週間程度 | 1か月から1か月半程度 |
| 添付書類 | 第三者作成の書類は、省略できる | 原則として、添付が必要 |
| 青色申告特別控除 | 最高65万円の要件を、満たせる | 最高55万円(電子帳簿保存の要件を、満たさない場合) |
| 準備するもの | マイナンバーカードなど、パソコンまたはスマートフォン | 印刷した申告書、添付書類、切手(郵送の場合) |
還付の時期は、あくまで目安で、申告の時期や、内容、混雑の状況によって、変わります。
確定申告書等作成コーナーの、使い方の流れ

国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使って、e-Taxで申告する、一般的な流れは、次のとおりです。
1. 作成コーナーにアクセスする
国税庁のホームページから、「確定申告書等作成コーナー」に、アクセスします。マイナンバーカード方式で、ログインします。
2. 申告する内容を、選ぶ
会社員の方、個人事業主の方など、自分の状況に合わせて、作成する書類を、選びます。
3. 収入や、控除の内容を、入力する
画面の案内に従って、収入、経費、所得控除などの金額を、入力します。マイナポータルとの連携によって、一部の控除証明書のデータを、自動で取り込める場合があります。
4. 申告書を、確認し、送信する
入力した内容から、自動で計算された、税額を確認し、e-Taxで、送信します。送信が完了すると、受信通知が、表示されます。
5. 納税または還付を受ける
納める税金がある場合は、納期限までに、納付します。還付される場合は、申告書に記載した、口座に、還付金が振り込まれます。
スマートフォンで、申告する場合

スマートフォンからも、確定申告書等作成コーナーを使って、申告できます。マイナンバーカードを、スマートフォンで読み取る方法を使うと、パソコンやICカードリーダライタがなくても、申告できます。対応する機種や、操作の方法は、国税庁の案内で、確認してください。画面が小さいため、入力に、時間がかかったり、入力ミスが起こりやすくなったりする場合もあります。入力の内容は、送信の前に、よく確認してください。
e-Taxを使った、納税の方法

e-Taxでは、申告だけでなく、納税も、インターネットで行えます。納める税金がある場合は、次のような方法で、納付できます。
- インターネットバンキングや、ペイジー(Pay-easy)対応のATMで、納付する
- クレジットカードで、納付する(国税クレジットカードお支払サイトなどを利用。別に、手数料がかかる場合がある)
- スマートフォンの、アプリを使った決済で、納付する
- 口座振替で、納付する(事前の手続きが必要)
納付の方法によって、手数料の有無や、納付できる期限の扱いが、異なります。国税庁の案内で、最新の方法を、確認してください。納税の期限は、申告の期限と、同じ日(原則として、翌年3月15日)です。期限の直前は、操作が、混み合うことがあるため、余裕を持って、手続きを済ませてください。期限を過ぎると、延滞税が、課される場合があります。
e-Taxを、継続して使うメリット

e-Taxを、一度、使い始めると、翌年以降は、前年の申告の内容を、参考にしたり、データを引き継いだりできる場合があり、入力の手間が、少なくなります。また、青色申告をしている個人事業主の方は、会計ソフトと、連携して、申告書の作成から、送信までを、スムーズに行えます。
会社を設立して、法人税や、消費税の申告を行う場合も、e-Taxによる、電子申告が、広く利用されています。個人の確定申告で、慣れておくことで、のちの手続きも、スムーズになります。
確定申告をスムーズに進めるための、事前準備のチェックリスト

- マイナンバーカードと、暗証番号(利用者証明用電子証明書、署名用電子証明書)を、確認する
- 源泉徴収票、控除の証明書、売上や経費の記録を、手元に集める
- 青色申告の場合は、帳簿と、決算書の準備を、早めに進める
- 還付を受ける場合に備えて、振込先の口座の情報を、確認する
- 申告の期間の、直前は、混み合うため、早めに、手続きを始める
e-Taxのメリットを、受けにくい場合

次のような場合は、e-Taxのメリットを、受けにくい、または、書面のほうが、向いていることがあります。
- マイナンバーカードを、持っていない、または、読み取りの環境が、ない
- パソコンや、スマートフォンの操作に、不安がある
- 申告の内容が、複雑で、専門家のサポートを、受けたい
このような場合は、税務署や、自治体が、開設する、申告相談の窓口を、利用したり、税理士に、依頼したりすることも、できます。税理士が、代理で、送信する場合は、従来の方法で、行われます。
インターネットでの確定申告に関する、よくある質問

Q1. 会社員でも、e-Taxで申告できますか?
できます。医療費控除や、住宅ローン控除、ふるさと納税の寄附金控除など、確定申告を、する会社員の方も、確定申告書等作成コーナーを使って、e-Taxで申告できます。
Q2. 申告できる期間は、いつですか?
所得税の確定申告は、原則として、翌年の2月16日から3月15日までです(その日が、休日の場合は、その次の開庁日)。年によって、日付が、変わることがあります。還付申告は、期限に関係なく、1月から、提出できます。最新の期間は、国税庁の案内で、確認してください。
Q3. 送信したあとに、間違いに気付いたら?
申告期限内であれば、訂正して、再度、送信できます。期限後に、気付いた場合は、修正申告や、更正の請求などの手続きが、必要になることがあります。
確定申告のお悩みはストラーダグループへ

ストラーダグループでは、個人事業主や、フリーランス、会社員の方の、確定申告の相談から、青色申告の申請、帳簿の作成、申告書の作成まで、税理士などの専門家が連携して、サポートしています。初回のご相談は無料です。お気軽にご相談ください。
※本記事は、2026年10月時点の情報をもとに作成しています。制度や手続きは変更されることがあるため、手続きの前に、国税庁の公式情報をご確認ください。




