FXに関する収入の分類とは?
FXは、確定申告の時に雑所得として申告することになります。
雑所得とは、税法上存在する所得区分のひとつです。
ちなみに、国内業者でFX口座を開くケースと、海外業者でFX口座を開くケースがあります。
それぞれ、課税方式が違いますので、注意が必要です。
FXに関する収入の課税対象計算方法
国内のFX口座で得た利益は、申告分離課税方式での申告が必要となります。
申告分離課税方式とは、他の所得と分けて税額を計算する方法のことです。
例えば、サラリーマンとして働きながら給与所得を得た人が、FXでも20万円を超える所得を得た場合、サラリーマンの所得とは別枠で計算をして、税額を求めなければなりません。
最終的には、「給与所得に対する税額+FXに対する税額」でトータルの税額を、申告することになります。
一方、海外のFX口座を使って取引した場合は、総合課税方式が適用となるため、雑所得として、他の所得と合算して税額を計算することになります。
為替差益・スワップポイント・必要経費とは?
FXに関する確定申告をもっと理解するためには、以下の為替差益、スワップポイント、必要経費について、それぞれ理解する必要があります。
【為替差益】
・FX(為替)をすることによって生じた利益のことです。
例えば、1ドル110円で買ったドル円の通貨ペアが112円まで値上がりした後に決済した場合、為替差益2円分の利益が出たことになります。
この時仮に1万通貨分ドル円を購入していると、2万円の利益が生じた計算になります。
10万通貨購入していると20万円の利益です。
このように、FXで買いと売りを繰り返して生じた利益は、雑所得の申告分離課税が適用されて、納税者は取引利益を計算して税金を納付しなければなりません。
計算の仕方は、1年間の総利益(スワップポイントも含む)-1年間の総損失–必要経費となります。
【スワップポイント】
いわゆる金利のことです。
銀行にお金を預ければ、わずかばかりですが金利を得ることができます。
それと同じようにFXもポジションを建てれば、スワップ金利(スワップポイント)を得ることが出来ます。
このスワップ金利に関しても、課税所得の対象になりますので注意が必要です。
【必要経費】
FXをやるために必要となった経費は、収入から差し引くことができます。
例えば、関連書籍の購入やセミナー費用、セミナー会場までの交通費、通信費などがそれに当たります。
必要経費になるかどうかわからない部分も生じる場合もありますので、確定申告前に管轄の税務署に相談した方がいいでしょう。
まとめ
FXで所得が生じた場合、所得控除分を差し引くことはできるのでしょうか?
所得控除というのは、本来総合課税方式の方の所得額から差し引くことになります。
例えば、FXで30万円の利益が出て、それに加えて給与所得が400万円ある場合だと、総合課税方式が当てはまる給与所得の400万円から、控除分を差し引いていくことになります。
もしFX以外に所得が無いのであれば、FXの所得から所得控除を差し引いてもかまいません。
このように、FXの確定申告は、他の所得と少々ルールが違いますので、注意が必要です。