確定申告について、「申告書の書き方が分からない」「この経費は認められるのか」「そもそも申告が必要なのか」と、疑問を持ったとき、誰に相談すればよいのでしょうか。相談先には、国税庁の窓口、税理士会の相談会、民間の税理士事務所など、いくつかの選択肢があり、それぞれ、無料か有料か、相談できる範囲が、異なります。
この記事では、確定申告の相談先を、国税庁の相談窓口(無料)、税理士会の無料相談会、民間の税理士事務所(無料・有料)に分けて、特徴と、使い分けのポイントを、解説します。
なお、窓口の受付時間や、相談会の条件は、変更されることがあります。この記事は、2026年10月時点の公表情報をもとにしています。利用する前に、最新の情報を、ご確認ください。
Contents
確定申告の相談先の、全体像

確定申告の主な相談先と、特徴は、次のとおりです。
| 相談先 | 費用 | 向いている相談 |
|---|---|---|
| 国税庁のチャットボット | 無料 | 申告の要否や、書類の書き方など、一般的な質問 |
| 国税庁の電話相談センター | 無料(通話料は自己負担) | 申告書の書き方、制度の一般的な質問 |
| 税務署の面接相談(事前予約制) | 無料 | 書類を確認しながらの、個別の相談 |
| 税理士会などの、無料相談会 | 無料 | 地域の相談会で、条件を満たす方の申告相談 |
| 民間の税理士事務所 | 事務所による(無料の初回相談もある) | 節税、経費の判断、申告書の作成の依頼など |
国税庁の相談窓口(無料)
チャットボット
国税庁のホームページには、チャットボット(ふたば)があり、土日や夜間でも、利用できます。確定申告については、所得税の確定申告、消費税の確定申告、インボイス制度、贈与税の申告、年末調整などの相談に、対応しています。簡単な疑問を、すぐに解消したいときに、便利です。
電話相談センター
電話での相談は、国税庁の電話相談センターで、受け付けています。国税庁の案内によると、国税相談専用ダイヤルは、0570-00-5901(ナビダイヤル)で、音声ガイダンスに従って、相談内容に合う番号を、選びます。確定申告など、所得税に関する相談は「1」、給与の源泉徴収や年末調整など、源泉所得税に関する相談は「2」を選択します。
受付時間は、8時30分から17時までです(土日祝日と、12月29日から1月3日を除く)。「050」で始まる、IP電話などでは、ナビダイヤルを利用できません。その場合は、所轄の税務署の代表電話番号に電話し、音声ガイダンスで「1」を選択すると、電話相談センターにつながります。
相談のときは、パソコンやスマートフォンを、手元に用意しておくと、国税庁のホームページなどを、案内してもらいやすくなります。
税務署での面接相談(事前予約制)
書類や、事実関係を、確認する必要がある、個別の相談は、税務署で面接を受けられます。ただし、国税庁の案内によると、面接相談は、電話で、事前に日時を予約する必要があります。予約は、所轄の税務署の代表番号に電話し、音声ガイダンスで「2」を選択します。予約するときは、名前、住所、相談内容などを、聞かれます。
予約をせずに来署した場合は、税務署内に設置された、相談専用電話(電話相談センターにつながります)を案内されることがあります。
税務署の相談の注意点
税務署の相談は、無料で、制度の一般的な内容や、申告書の書き方を、確認するのに役立ちます。一方、個別の事情に応じた節税の提案や、経営判断を伴う相談は、税務署の窓口では、行いにくい場合があります。そうした相談は、民間の税理士に、依頼するのが一般的です。
税理士会などの、無料相談会

税理士会が、確定申告の時期などに、無料の相談会を、開催することがあります。日本税理士会連合会の案内によると、全国の税理士会は、税理士記念日(2月23日)などに、無料税務相談会を、実施しています。
相談会の内容や、対象となる条件は、各地の税理士会や、会場によって異なります。たとえば、ある国税局が案内している、確定申告の無料相談会では、給与収入や、年金収入が、一定額を超える方、事業所得などが、一定額を超える方、消費税の還付申告をする方は、対象外とされていました。このように、所得の種類や金額、申告の内容によって、利用できるかどうかが、決まることがあります。
相談会に行く前に、確認したい点は、次のとおりです。
- お住まいの地域で、いつ、どこで開催されるか
- 対象となる、所得の種類と、金額の条件
- 予約が必要か、持ち物の指定があるか(前年の申告書の控えなど)
- 電話での相談を、受け付けているか
日本税理士会連合会は、経済的な理由で、税理士に依頼できない、小規模納税者などを対象に、無償または著しく低い報酬で、税務相談を行う「税務支援」も、行っています。詳しくは、お住まいの地域の、税理士会に確認してください。
民間の税理士事務所への相談
個別の事情に応じて、相談したい場合や、申告書の作成まで、依頼したい場合は、民間の税理士事務所に、相談する方法があります。
無料の初回相談と、有料の相談
税理士事務所の相談には、初回は無料としている事務所と、最初から、有料としている事務所があります。料金の設定は、事務所によって、異なります。
無料相談は、正式に依頼するかどうかを、検討している段階で、事務所の雰囲気や、対応を、確かめるのに向いています。費用を抑えながら、依頼の見積もりも、もらえます。ただし、相談の時間や、範囲が、限られている場合があります。
有料相談は、時間を決めて、個別の悩みに、じっくり、対応してもらえます。相談の内容が、複雑な場合や、継続的に相談したい場合に、向いています。料金は、時間単位などで、決められていることが多く、事前に確認が必要です。
民間の税理士に相談できること
税理士法第2条によると、税理士は、他人の求めに応じて、税務代理、税務書類の作成、税務相談を、業として行います。確定申告では、次のような相談や、依頼が、できます。
- 申告が必要かどうかの判断
- 所得の区分や、必要経費の判断
- 青色申告の特典や、節税の方法
- 申告書の作成と、提出(e-Taxを含む)
- 期限後申告や、修正申告などの、対応
- 法人化や、開業届の出し方
相談先を選ぶときの、使い分け

相談の内容に応じた、おすすめの相談先は、次のとおりです。
| 相談したい内容 | おすすめの相談先 |
|---|---|
| 申告が必要かどうかを、確認したい | 国税庁のチャットボット、電話相談センター |
| 申告書の書き方で、わからない点がある | 電話相談センター、税務署の面接相談(予約制) |
| 給与や年金が中心で、簡単な申告をしたい | 税理士会などの、無料相談会(条件を確認) |
| 節税の方法や、経費の判断を、相談したい | 民間の税理士事務所 |
| 事業の申告書の作成を、任せたい | 民間の税理士事務所 |
| 無申告の期間が長く、対応に困っている | 民間の税理士事務所(早めの相談) |
相談の前に、準備しておくこと

相談を、スムーズに進めるため、次のものを、準備しておきましょう。
- 相談したい内容を、メモにまとめる(質問の順番も、整理しておく)
- 収入が分かる資料(源泉徴収票、売上の記録、支払調書など)
- 経費が分かる資料(領収書、請求書、通帳の記録など)
- 各種控除の資料(生命保険料控除証明書、医療費の明細など)
- 前年の確定申告書の控え(前年に申告している場合)
- 本人確認書類、マイナンバーが分かるもの
時間が限られている相談では、事前に質問を整理しておくと、聞き漏らしを防げます。
オンラインで相談する方法

税理士事務所の中には、電話、メール、チャット、オンライン面談で、相談を受け付けているところもあります。自宅や職場から相談できるため、日中に時間が取りにくい方や、遠方の税理士に相談したい方に、便利です。
オンラインで相談するときは、次の点を確認しましょう。
- 利用できるツール(ビデオ通話、チャット、メールなど)
- 資料の送り方(データでの送付が可能か)
- 相談の可能な時間帯と、予約の方法
- 個人情報の取り扱いの方針
税理士には、税理士法第38条により、業務上知り得た秘密を、守る義務があります。オンラインの相談でも、同様です。
相談のタイミング

確定申告の相談は、申告の直前よりも、早めに行うのがおすすめです。年末までに、相談しておけば、経費の整理や、控除に必要な書類の準備を、間に合わせやすくなります。
確定申告の時期は、税務署の窓口も、税理士事務所も、混み合います。期限の直前に、相談すると、予約が取りにくかったり、十分な時間が確保できなかったりすることがあります。
一方、期限を過ぎてしまった場合も、あきらめる必要はありません。期限後でも、申告は可能です。早めに、税務署や、税理士に相談し、対応を進めましょう。
相談してよかったと感じやすい、質問の例

相談の場では、次のような質問を、すると、役立つ回答を得やすくなります。
- 私の場合は、確定申告が必要ですか。必要な場合は、いつまでに申告すればよいですか。
- この支出は、必要経費にできますか。必要な書類は何ですか。
- 青色申告を選ぶと、どのような特典がありますか。いつまでに届け出が必要ですか。
- 副業の所得は、どの所得に区分されますか。住民税の手続きは、必要ですか。
- 来年に向けて、日頃から、どのような記録を、残しておけばよいですか。
質問を、事前に書き出しておくと、短い時間でも、聞きたいことを、整理して聞けます。
事業主が、税理士に依頼するメリット

事業を行っている方が、税理士に、確定申告を依頼するメリットには、次のようなものが、あります。
- 申告書の作成や、帳簿の整理の、時間を減らし、本業に集中できる
- 節税の方法や、青色申告の特典を、活用しやすくなる
- 税務署への対応や、税務調査にも、税理士が代理して、対応できる
- 税理士が関与した申告書は、融資の相談などで、信頼されやすい
事業に関する、税理士への報酬は、事業の必要経費として、計上できる場合があります。ただし、必要経費になるかどうかは、費用の内容によって異なります。判断に迷う場合は、依頼する税理士に確認してください。
相談するときの、注意点

- 無料相談は、相談の範囲や、時間が決まっている場合がある(事前に確認する)
- 提出書類の、作成や提出まで依頼する場合は、費用の見積もりを取る
- 確定申告の時期(2月中旬から3月中旬)は、窓口や事務所が混み合うため、早めに相談する
- 期限を過ぎた場合も、あきらめず、早めに相談する
- 相談内容は、メモや、書面で残しておく
相談した内容は、記録に残しておく

相談した日付、相談先、回答の内容は、メモに残しておきましょう。後日、申告書を作成するときや、別の相談先に相談するときに、役立ちます。税務署の窓口で回答を受けた場合も、担当部署や、確認した日付を、控えておくと安心です。
よくある質問

Q1. 税務署の相談は、予約なしで、受けられますか?
面接相談は、事前予約制です。予約せずに来署した場合は、税務署内の、相談専用電話(電話相談センターにつながります)を案内されることがあります。まずは、電話相談センターや、チャットボットを利用する方法もあります。
Q2. 無料相談と有料相談は、どちらがよいですか?
一般的な疑問の確認や、依頼先の見極めであれば、無料相談が向いています。個別の事情に、じっくり対応してほしい場合や、複雑な内容の相談は、有料相談が向いている場合があります。目的に応じて、使い分けてください。
Q3. 事業主は、税理士会の無料相談会を、利用できますか?
相談会によって、対象の条件が異なります。事業所得がある方が、対象外とされている相談会もあります。お住まいの地域の、税理士会などで、確認してください。
Q4. 相談しただけで、依頼しないことは、できますか?
できます。相談した後に、依頼するかどうかを、決めても構いません。無料相談でも、有料相談でも、同じです。
Q5. 確定申告の期限に、間に合いそうにない場合は、どうすればよいですか?
早めに、税務署や、税理士に、相談してください。期限後でも、申告は可能です。相談が遅れるほど、加算税や、延滞税などの、負担が増える場合があります。
確定申告のご相談はストラーダグループへ

ストラーダグループでは、確定申告のご相談を、税理士が、お受けしています。申告書の作成、節税のご相談、無申告や期限後申告のご相談まで、状況に合わせて、サポートします。初回のご相談は無料です。お気軽にご相談ください。
※本記事は、2026年10月時点の情報をもとに作成しています。窓口の受付時間や制度は変更されることがあるため、利用の前に、国税庁などの公式情報をご確認ください。




