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起業 column

起業
2018.11.14 起業

女性の起業に使える融資制度は?主婦向けの優遇を解説

女性の起業に使える融資制度は?主婦向けの優遇を解説

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子育てが一段落して、自分の時間が持てるようになったとき、「これまでの経験や、好きなことを生かして、起業したい」と考える女性は、増えています。このとき、「女性が使える、有利な融資制度はあるのか」「主婦でも、融資を受けられるのか」と、気になる方も、多いでしょう。

この記事では、日本政策金融公庫(日本公庫)の公式案内と、日本政策金融公庫総合研究所の「2025年度新規開業実態調査」をもとに、女性が利用できる創業融資の優遇と、女性の開業の実態、起業の準備のポイントを、整理します。主婦の方が、気をつけたい手続きや、資金の考え方も、あわせて解説します。

なお、融資制度や統計の内容は、変更されることがあります。この記事は、2026年10月時点の公表情報をもとにしています。申し込みの前に、最新の案内を、ご確認ください。

女性の開業の実態

女性の開業の実態

日本政策金融公庫総合研究所の「2025年度新規開業実態調査」(2025年12月5日公表)によると、開業者に占める女性の割合は、25.7%で、調査開始以来の最高水準を、4年連続で更新しました。女性の起業は、年々、増える傾向にあります。

また、同じ調査では、現在の事業を決めた理由として、男女とも「これまでの仕事の経験や技能を生かせるから」が、最も多い回答でした。一方、「身につけた資格や知識を生かせるから」や、「趣味や特技を生かせるから」といった理由は、女性のほうが、割合が高いとされています。

つまり、これまでに培った、資格や知識、趣味や特技を、事業にするケースが、女性では、特に多いことが分かります。家事や、育児、地域活動などを通じて身につけた経験も、事業の強みになる場合があります。

女性が利用できる、日本公庫の創業融資

女性が利用できる、日本公庫の創業融資

新規開業・スタートアップ支援資金

日本政策金融公庫の国民生活事業では、新たに事業を始める方や、事業開始後おおむね7年以内の方を対象とした、「新規開業・スタートアップ支援資金」が、取り扱われています。公庫のホームページに掲載されている、主な内容は、次のとおりです。

項目 内容
対象 新たに事業を始める方、または、事業開始後おおむね7年以内の方(適正な事業計画を策定し、計画を遂行する能力が十分あると認められる方に限る)
資金の使いみち 新たに事業を始めるため、または、事業開始後に必要とする設備資金、運転資金
融資限度額 7,200万円
返済期間 設備資金は20年以内、運転資金は10年以内(いずれも、据置期間は5年以内)
担保・保証人 相談しながら決める(創業期の方は、原則として、無担保・無保証人で、利用できる)

女性は、特別利率の対象

公庫の案内によると、新規開業・スタートアップ支援資金では、女性の方、35歳未満または55歳以上の方が必要とする資金(原則として、土地にかかる資金を除く)は、特別利率の対象とされています。具体的には、利率の区分(特別利率A)が適用されます。

さらに、次のいずれかの要件にも、当てはまる場合は、特別利率Bが、適用されます。

  • 女性の方
  • 35歳未満の方
  • 55歳以上の方

ただし、特別利率の適用には、融資の条件があり、利率は、融資の内容や、返済期間、担保の有無などによって、異なります。詳しくは、公庫の支店や、ホームページで、確認してください。

以前の制度との違い

以前は、「女性、若者/シニア起業家支援資金」という名称で、女性や、若者、シニアの方を対象にした融資制度が、案内されていました。古い記事などでは、次のような情報が、紹介されていることがあります。

  • 対象の年齢が、「30歳未満」となっている(現在は、35歳未満)
  • 運転資金の限度額が、融資限度額の内数として、示されている
  • 据置期間が、2年以内で、運転資金の返済期間が、7年以内となっている(現在は、据置期間5年以内、運転資金は10年以内)

制度は、改正されるため、古い情報は、そのまま、当てはまらない場合があります。必ず、最新の公庫の案内で、確認してください。

創業期の方向けの、そのほかの優遇

創業期の方向けの、そのほかの優遇

女性の方でも、創業期の方向けの優遇や、特別利率の要件に、当てはまる場合があります。

優遇・要件 内容
無担保・無保証人 新たに事業を始める方、または、事業開始後税務申告を2期終えていない方は、原則として、無担保・無保証人で、各種融資制度を利用できる
創業支援貸付利率特例制度 各種融資制度に定める利率から、0.65%引き下げ(雇用の拡大を図る場合は、0.9%引き下げ)
創業塾などの受講 創業塾や、創業セミナーなど(認定特定創業支援等事業)を受け、認定市区町村が発行する証明書を取得した方は、特別利率A(有効な証明書の場合に限る)
会計の基準の適用と、支援機関の助言 「中小企業の会計に関する基本要領」または「中小企業の会計に関する指針」を適用している(する予定の)方で、自ら事業計画書を策定し、認定経営革新等支援機関(税理士、公認会計士、中小企業診断士など)の指導・助言を受けている方は、特別利率A

これらの優遇は、組み合わせて、確認すると、よい場合があります。ただし、適用の条件は、細かく定められているため、事前に、公庫の窓口で、確認してください。

自治体の、女性向けの創業支援

自治体の、女性向けの創業支援

都道府県や、市区町村などの自治体の中には、女性の創業を、支援する制度や、相談窓口を設けているところがあります。融資の利子の補給、創業セミナー、起業の相談会、創業支援の拠点の提供など、内容は、自治体によって異なります。

お住まいの自治体の、ホームページや、商工会・商工会議所、創業支援センターなどで、確認してみましょう。創業塾などを受講して、証明書を取得すると、公庫の特別利率の、要件を満たす場合もあります。

主婦の方が、起業するときの、ポイント

主婦の方が、起業するときの、ポイント

1. 事業の内容を、固める

これまでの経験や、資格、趣味や、特技を、生かせる事業を、選ぶと、始めやすくなります。たとえば、手作りの商品の販売、料理や、お菓子の教室、整理収納や、家事のサービス、ハンドメイドの講師、ネットを使った販売などが、挙げられます。事業として続けるためには、お客様が、お金を払う価値があるかを、確かめることが大切です。

2. 無理のない規模で、始める

家事や育児、介護などと、両立しながら、始める場合は、働く時間や、規模を、無理のない範囲に、抑えて、スタートする方法もあります。まず、自宅や、小規模な設備で始めて、軌道に乗ったら、広げていく進め方も、あります。

3. 事業計画書を作成する

売上の見込みや、必要な資金、返済の見通しを、数字で整理します。融資の申し込みでも、創業計画書の提出が必要です。公庫の創業計画書の様式や、書き方は、ホームページで案内されています。

4. 家族の理解と、協力を得る

家事や、育児、介護との、両立には、家族の理解や、協力が、欠かせません。事業の内容や、収入の見通し、役割分担を、事前に話し合っておきましょう。

経験を、事業にする考え方

経験を、事業にする考え方

事業のアイデアを、考えるときは、次の視点で、整理すると、見つけやすくなります。

視点 考え方の例
得意なこと 料理、手芸、整理収納、語学、事務、接客など、人から頼まれた経験があること
これまでの仕事の経験 前職で身につけた、経理、営業、デザイン、介護、保育などの知識や技能
身の回りの困りごと 子育てや、介護、地域で感じた、不便や、ニーズを、解決するサービス
取得した資格 資格を生かした、講師や、相談、制作の仕事

考えた事業が、実際に、お客様に求められるかどうかは、小さく試して、確かめるのが、おすすめです。友人や、知人に、試してもらったり、小さなイベントや、ネット販売で、反応を見たりしてから、本格的に、始める方法もあります。

始める前の、チェックリスト

始める前の、チェックリスト

  • 事業の内容と、お客様の姿が、具体的に描けているか
  • 売上と費用の見込みを、数字で、整理できているか
  • 開業費と、運転資金(数か月分)を、試算したか
  • 利用できる融資や、自治体の支援制度を、調べたか
  • 家族と、役割分担や、収入の見通しを、話し合ったか
  • 配偶者の扶養や、社会保険との関係を、確認したか
  • 開業の届出や、帳簿の付け方を、把握しているか

起業の資金と、準備

起業の資金と、準備

開業費用の目安

日本政策金融公庫総合研究所の「2025年度新規開業実態調査」によると、開業費用の平均値は975万円、中央値は600万円でした。開業費用の分布を見ると、250万円未満が20.1%、250万円以上500万円未満が21.7%で、この2区分で4割以上を占めています。開業費用は、事業の内容によって、大きく異なります。自宅で始められる事業の場合は、少ない費用で始められる場合があります。

自己資金と、融資

同じ調査によると、開業時の資金調達額の平均は、1,219万円で、その内訳は、金融機関等からの借り入れが、827万円、自己資金が279万円です。自己資金に加えて、融資を、活用して開業している人が、多いことが分かります。

自己資金の考え方は、別の記事「創業融資は自己資金なしでも受けられる?現在の制度を解説」で、起業に必要な資金の目安は、「株式会社で起業するのに必要な資金は?内訳と目安を解説」で、解説しています。

起業するときの、届出と税金

起業するときの、届出と税金

個人事業主として起業する場合は、税務署に、開業の届出などを、提出します。国税庁のタックスアンサーNo.2090によると、個人が、新たに事業を始めた場合には、所得税、源泉所得税、消費税に関する、各種の届出が必要です。代表的な届出は、次のとおりです。

  • 個人事業の開廃業等届出書(事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限まで)
  • 所得税の青色申告承認申請書(原則として、青色申告をしようとする年の3月15日まで。その年の1月16日以後に、新たに事業を開始した場合は、事業開始の日から2か月以内)
  • 給与支払事務所等の開設届出書(従業員などに、給与を支払う場合)

配偶者の扶養と、収入の関係に注意する

主婦の方が、起業して、収入を得る場合は、配偶者の扶養や、社会保険、税金(配偶者控除、配偶者特別控除など)との、関係を、確認しておく必要があります。収入の額や、働き方によって、扶養から外れたり、社会保険料の負担が生じたりする場合があります。事前に、税理士や、年金事務所などに、確認しておくと、安心です。

融資を申し込むときの、流れ

融資を申し込むときの、流れ

公庫の創業融資の、おおまかな流れは、次のとおりです。

  • 創業計画書などの、必要書類を準備する
  • インターネットや、窓口などで、申し込む
  • 面談(事業の内容や、経歴などについて、質問を受ける)
  • 審査
  • 融資の決定、契約、融資金の送金

必要書類の詳細は、別の記事「日本政策金融公庫の創業融資の必要書類は?個人・法人別に解説」で、解説しています。公庫の国民生活事業では、全国152支店に、「創業サポートデスク」が、設置されており、創業計画書の立て方や、融資の申し込みの流れなどについて、案内を受けられます。

よくある質問

よくある質問

Q1. 主婦でも、創業融資は、受けられますか?

受けられる可能性があります。公庫の新規開業・スタートアップ支援資金は、新たに事業を始める方が対象で、主婦であることが、条件に、影響するわけではありません。適正な事業計画を策定し、計画を遂行する能力が、十分あると認められるかどうかが、見られます。

Q2. 女性だと、必ず優遇されますか?

女性の方が必要とする資金は、特別利率の対象とされていますが、融資の可否や、融資額は、事業計画や、資金の使いみちなどで、決まります。審査の結果は、人によって、異なります。

Q3. 自宅で、事業を始めても、融資は受けられますか?

事業の内容や、必要な資金によります。自宅を事業の拠点とする場合は、事業と生活の費用を、きちんと分けて、計画に反映させることが、大切です。

Q4. 家族に、保証人になってもらう必要はありますか?

創業期の方は、原則として、無担保・無保証人で、公庫の融資を利用できます。担保や、保証人については、相談しながら決めていきます。

女性の起業のご相談はストラーダグループへ

女性の起業のご相談はストラーダグループへ

ストラーダグループでは、女性の方の、起業のご相談を、税理士などの専門家が、お受けしています。会社設立や、開業の届出、資金計画、日本政策金融公庫の創業融資、設立後の税務まで、状況に合わせて、サポートします。初回のご相談は無料です。お気軽にご相談ください。

※本記事は、2026年10月時点の情報をもとに作成しています。融資制度や統計は変更されることがあるため、申し込みの前に、日本政策金融公庫などの公式情報をご確認ください。

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この記事の監修者
山田 直輝
税理士公認会計士行政書士
2009年公認会計士試験に合格、その後、Deloite Touche Tohmatsu(有限責任監査法人トーマツ)に入所し、メーカー、サービス業、学校、商社等の上場一部企業の会計監査や内部統制監査を行う。監査班では、監査の主任業務を経験した。その後、アドバイザリー部門に部署異動をして、ベンチャー企業支援、賠償業務算定の構築や上場支援業務、企業リスクにおけるリスクマネジメント業務を行う。上場は、リクルートの上場経験を有する。2015年に独立して、ストラーダ税理士法人を設立。「敷居が高くて堅苦しい」税理士のイメージを払拭し、「初めての方でも馴染みやすい」税理士でいることをモットーにしている。趣味は、愛娘と遊ぶこと。
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